シネマ・ジャンプストリート

劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

2016年映画ベスト20

明けましておめでとうございます!!

年が明けて一週間。
今更ながら2016年の映画を振り返り、ベスト20を書き記したいと思います。

2016年に日本公開された映画のうち、鑑賞数は64本
うち6割が洋画、4割が邦画といった所。
全体数で見ると、去年より3割減です。

この一年は何と言っても、近年稀にみる邦画の当たり年でした。
特に『シン・ゴジラ』から『君の名は。』までの一連のムーブメントは圧巻。
また、メガヒットではない映画でも、「掘ればほぼ当たる」状態(地雷は避けてる!?)で、邦画にとって本当に充実の一年でした。
一方の洋画は飛び抜けた作品は少なかった印象です。
そんな中でも、アメコミイヤーと言って良い一年。
DC、マーベル共にクロスオーバーのピークに位置する作品を投入してきましたが、この一年で明暗が完全にはっきりしてしまいました...


それでは早速、ランキング!!
(順番つけるとかよくないよ!!!)


まずは20位~11位
どれも、10位になってもおかしくない。
めちゃくちゃ迷いました。20位が二つあるのはご勘弁...

20位『日本で一番悪い奴ら』
20位『リリーのすべて』
19位『君の名は。』
18位『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』
17位『何者』
16位『ズートピア』
15位『スポットライト 世紀のスクープ』
14位『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 』
13位『白鯨との戦い』
12位『デッドプール』
11位『オデッセイ』

次に10位~6位!選べない!!

10位『エクス・マキナ』
年末最後にDVDにて。
流行りのAI物で、密室でほぼ三人しか登場しない低予算映画なんだけど、人工知能を扱った作品の中では一番好き。
何が真意で、どんな思惑が...不安と好奇心が止まらない。
今だからこそ、どこか現実感があり、未来がおぞましく感じる。
もうそういう時代に来ちゃってるんだよ。

9位『ヘイトフル・エイト』
タラちゃん史上、一番はまった。
南北戦争後という時代背景を上手く利用し、密室内8人の異なる背景に、嘘と警戒、皮肉と差別を交えて織りなす会話。
タランティーノお得意のだらだらした意味のないように見える会話が、今作では最大限に作品の魅力になっている。全然冗長に感じない。なんてハラハラするんだ!!
スリリングに保つ一本の糸が切れた時...

8位『シング・ストリート 未来へのうた』
ジョン・カーニー監督、大好き。
ハッピーな映像の裏に常にある、行き詰まった未来へのサッドな感情。
作品中で最もハッピーなはずの妄想シーンで、号泣。
このハッピーサッドなバランスが驚くほど心地よい。
音楽の楽しさをダイレクトに伝える毎度おなじみの「重なっていく瞬間」を描く描写も最高。

7位『シン・ゴジラ』
もし、現代社会にゴジラが現れたら??
ハリウッド版とは異なり、よりマクロな視点で右往左往する人々をとらえた群像劇。
テンポが良いから、ぐいぐい引き込まれる。
右往左往する様子はどれもこれも、3.11を想起させ、今の日本で一番見たくない、一番の怖れている形をゴジラに投影。
でも、でも、やるんだよ!!!人間舐めるな!!!

6位『海よりもまだ深く』
こんなはずじゃなかった...
大人なら誰しも、大なり小なり持っている感情をこれでもかと揺さぶってくる。
是枝監督の作品はどれもこれも好きですが、今作が最高傑作だと個人的に思っています
何も起こらないように見える我々の日常こそ、何かの連続で成り立っている...
こんな当然の事が、是枝作品で毎度思い知らされます。

いよいよベスト5!どれも1位!!!

5位『ヒメアノ~ル』
ラブコメ×サイコパス。映画にレ◯プされました。
年間数十本見ていたら、大抵の映画は記憶から消えかかるのだが、この映画は脳裏にこべりついて離さない。
吉田監督の趣味の悪さが行き着くとここまで面白いのかと。
森田剛演じるサイコ森田がいよいよ...となる、ラブコメ最高潮から...タイトルどーん!!の出し方とか本当最高。

4位『この世界の片隅に』
完成度は全作品中で今年一番の、アニメーション映画。
驚くほどテンポよく、戦時中の日常が流れてく。
まさに、世間知らずでぼーっとしているすずちゃんの見た世界そのもの。
この世界の終着点を、見ている側は知っている。
楽しげな日常を描くことが、逆に胸を締め付けてくるとんでもない映画。
ただただ、この世界の片隅に居場所があればよかったのに....

3位『ヒトラーの忘れ物』
2015年の東京国際映画祭で鑑賞。日本配給は2016年なので、ランキングに入れました。
救いのない話を描いているようで、その中で辛うじて辛うじて辛うじてある救い。
それは、人と人が触れ合ってのみ取り戻される尊厳。
内に向く思想が、人を残酷にし戦争に導いてしまうんだなと痛感させられます。
緊迫感も半端ない傑作、まだ映画館で見れますので是非!!

2位『ハドソン川の軌跡』
御爺クリント・イーストウッドが、またやってくれました。
この映画、完璧さ故にとにかく美しい。
3度の不時着シーンの使い方、話の進め方は惚れ惚れだし、中盤のニューヨークの良心の切り取り方は鳥肌物。
誰もがヒーローになりたいと思っている訳ではなく、目の前のやるべき事をやるだけ。
プロフェッショナルの集合が見せる、あまりの美しい光景に、涙が止まりませんでした。

1位『湯を沸かすほどの熱い愛』
2016年、堂々の一位はこの作品!
気の利いた脚本と丁寧な演出、これに尽きる。
直接的な感動表現ではなく、細かなストーリー同士が絡まって、絡まって、絡まって、つい泣けてしまう。
自分も気づかないうちに、涙が頬を伝っている経験は初めてでした。
ありふれた「闘病と家族の絆」モノに一線を画する熱さ。
見終えた後も数日は心地さが抜けず...
映画って、ほんと良いものですね。



2017年もどんな映画に出会えるか楽しみ楽しみ。





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  1. 2017/01/09(月) 11:37:48|
  2. 2016年公開映画
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80『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』そのバトンを繋げ!

名もなき者たちの、光り輝く物語。

スター・ウォーズ・ストーリー始動!!
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』



~あらすじ~
帝国軍の誇る究極兵器デス・スターによって、銀河は混乱と恐怖にさらされていた。窃盗、暴行、書類偽造などの悪事を重ねてきたジン(フェリシティ・ジョーンズ)は反乱軍に加わり、あるミッションを下される。それはデス・スターの設計図を奪うという、困難かつ無謀なものであった。彼女を筆頭に、キャシアン(ディエゴ・ルナ)、チアルート(ドニー・イェン)、ベイズ(チアン・ウェン)、ボーティー(リズ・アーメッド)といったメンバーで極秘部隊ローグ・ワンが結成され、ミッションが始動するが……。
(シネマトゥデイ引用)





☆☆☆☆☆☆☆☆(80/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
『スター・ウォーズ』シリーズの最新作!!
正確には、1977年から83年のエピソードⅣ~Ⅵ、1999年から2005年のエピソードⅠ~Ⅲ、そして昨年公開されたエピソードⅦとなる『フォースの覚醒』と、一連の選ばれた者たちの物語、サーガの中では絶対に描かれない....幾多にわたり存在する無数の物語を描くのが、「スター・ウォーズ・ストーリー」
今後1年おきに、「スター・ウォーズ・サーガ」と「スター・ウォーズ・ストーリー」を順に、半永久的に描いていくという、ディズニー×世界最大コンテンツだからこそなせる、過去例のない壮大な計画。

その「スター・ウォーズ・ストーリー」の第一弾となる今作を監督するのが、『GODZILLA』のギャレス・エドワーズ。
主人公ジンを演じることのは『博士と彼女のセオリー』のフェリシア・ジョーンズ。
彼女と共に「ローグ・ワン(=はぐれ者)」を形成していくキャラクターの1人に、香港の生んだ大スター ドニー・イェンが盲目の戦士チアルートを演じているのも話題になっています。
日本文化から多大な影響を受けているシリーズですが、なんと東洋人の主要人物への起用はこれが初めてです。

内容はと言いますと、今作は1977年公開のエピソードⅣ新たなる希望の直前。
世界一有名なオープニングクレジットにて、「反乱軍初めての勝利。帝国軍の巨大兵器デススターの弱点を示す設計図を入手」というたった数行の内容を、2時間強の映画にしたものになります。
つまり、あの「エピソードⅣ 新たなる希望」の冒頭の10分前までを描いた映画なのです。


プロローグ、ジンの幼少期から、映画は始まります。
まず驚くのが、あのオープニングクレジットが無い...!?
それどころか見進めていくと、「スペースオペラ」であったサーガのシリーズとは、全く異なるという事に気がついていきます。
決して選ばれた者たちには見えない地味な面々。
ドラマチックさを最小限に抑えたストーリー。
シリーズ最大級に恐怖や理不尽さを煽るビジュアル。

「エピソードⅣ 新たなる希望」が希望や明るさが満ちているのに対して、その直前の話であるはずの今作は正反対です。
デススターの大きさ表現や、星が消え去る生々しい描写、そして暗黒からのダースベイダー登場シーンなど、決してサービスカットではない(最後を覗いて)絶望をじわじわと浸透させてきます。
これは犠牲なしでは終われない戦争なんです。

地味な面々の中でも、特にこの映画を象徴していると感じたのが、反乱軍で任務を遂行するキャシアン・アンドーです。
同じ様な立ち位置であった、スペースオペラであるサーガの集大成であった前作「エピソードⅦ フォースの覚醒」に登場するポー・ダメロンとは対極。
ダメロンは心地良いくらいナイスガイが画面から滲み出ていたのに対し、キャシアンは地味で正義感がない、任務の為なら一般人を殺すような戦士です。
決して、「エピソードⅦ フォースの覚醒」のように、キャラクターに対しても一方通行で乗せてくれません。
彼等が団結して立ち向かっていくきっかけも、分かりやすく「光」に吸い寄せられていく訳もなく、各々が全く別々の信念の元で共通の目的に向かっていきます。
こんな単純には上がらない、地に足をつけた地味な展開は、決してサーガでは描けないでしょう。

そしてそんな地味で、選ばれた者ではない彼等だからこそ、クライマックスの戦争...特にラスト15分は途轍もなく素晴らしい出来栄えになっています。
エピソードⅣに彼等がいない事からも、ハッピーエンドではない事は容易に想像できてましたが、彼等の覚悟と犠牲の物語にこんなにも涙が出てくるとは思いませんでした。
決して見る事はないかもしれない「希望」の先をただただ信じて....
エピソードⅣとは正反対と書きましたか、この映画もエピソードⅣ同様に「希望」が描かれているのです。
作風は正反対かもしれないが、同一線上の「希望」が流れるアナザーストーリー。
たった数行だったはずが、エピソードⅣを2倍にも3倍にも面白くしてしまう。
この作品こそが正しいスピンオフの在り方だと強く感じました。

また、盲目の僧侶チアルートと相棒のベイズの物語も心を打たれます。
チアルートを演じるドニー・イェンのアクションは今作一番の盛り上がり所。
アクションで語られる、ブロマンス的な関係性も最高です。
しかしそれ以上に、フォースを信じるチアルートを半ばバカにしていたベイズが、最後に取る行動があまりにも映画的で、作品自体のクライマックスと重なって、震え上がりました。

一方で、アクションの中で進行し、いかにキャラクターを立たせるかが全てであった「エピソードⅦ フォースの覚醒」の魅力が限りなく0に近い為、シリーズにスペースオペラとしての魅力を求めてる人にとっては、がっかりなのも間違いないと思います。

また、人物の信条変化をうまく感じ取れない点も否めません。
特に演技なのか演出なのか、主人公の心情変化が全く伝わらず、事態に応じて淡々と行動を変えた印象が残ります。
そういう作品なんだけど、各々の印象が地味な上で、心情変化がいまいち伝わらなければ、当然ドラマパートに盛り上がりが欠けます。
大擁護派の自分としても、中盤は退屈していました。

とはいえ、本編をより色鮮やかにする、名もなき者たちの光り輝く物語。
めちゃくちゃ大好きです!
是非劇場で!!





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  1. 2017/01/05(木) 21:12:00|
  2. 2016年公開映画
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75『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

ワクワクが止まらん。

ハリポタワールド新たなシリーズの一作目!
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』



~あらすじ~
魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、魔法動物の調査と保護のためニューヨークを訪問する。ある日、彼の魔法のトランクが人間のものと取り違えられ、魔法動物たちが人間の世界に逃亡してしまう。街中がパニックに陥る中、ニュートはティナ(キャサリン・ウォーターストン)らと共に追跡を開始するが……。
(シネマトゥデイ 引用)




☆☆☆☆☆☆☆(75/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
6年ぶりに帰ってきた魔法の世界!!
世界一の児童文学「ハリーポッター」シリーズ。
その最新作にして新たなスタート!
当初は三部作で発表されていましたが、なんと全五部作の想定になったみたいです。
そんな一作目となる今作は、『ハリーポッターと不死鳥の騎士団』以降の四作品や、『ターザン』の監督をつとめたデヴィッド・イェーツ。
主演は32歳でオスカーを獲った、『博士と彼女のセオリー』の旬な俳優、エディ・レッドメインです。

1920年代のアメリカ。
エディ・レッドメインが演じるのは、魔法動物学者のニュート・スキャマンダーです。
ハリーポッターの物語から約70年前になりますが、そちらのシリーズにもばっちり名前は登場してます。
ホグワーツ魔法魔術学校の授業で使用していた教科書「幻の動物とその生息地」。
その著者が、今作の主人公のスキャマンダーです。
実世界でも、静山社という出版社から発売されているのは驚きました。

ある日、とある目的の為にニューヨークにやってきたスキャマンダー。
魔女を忌み嫌うノーマジ(人間、マグル)が多く、争いを避ける為に魔法使いへの規制が厳しいこの地で
キャリーケースに入れていた魔法動物を逃してしまうという、とんでも無いポカをやってしまいます。
その頃一方で、謎の生命体が人間界で暴れる事件が起こり始め...

今作は、エディ・レッドメインの中性的な魅力が全開です。
魔法動物たちを逃してしまいながら、危機感が感じられない彼の社会性のなさに対し、「しっかりせえよー!」「てか謝れよー!」なんて言いたくなる...そんな展開のはずが、それを忘れてしまうくらい上回ってくるのが彼の「絶対良い人」感。
動物と触れ合い、動物を語る時の彼の表情。
その全てが作用して、動物に優しい人に悪い人はいないを最大級に表現、彼を肯定していきます。
また、ダン・フォグラー演じる太っちょジェイコブおじさんも最高!
こちらも社会での「生きる力」を欠いています。
最初は「え~、困るよ~」なんて言いながらも、動物たちと触れ合う中、スキャマンダーと打ち解け、最後は友達として彼の為に一肌脱ぐ男気に、間違いなく萌えます
他にも魔法議会に勤め最初はスキャマンダーを疑っているティナ(キャサリン・ウォーターストン)や、彼女の妹で心の読めるクイニー。
正義感が強すぎたり、摑みどころがなかったり、どちらも社会性の欠けるが、魅力があり、間違いなく良い奴らです。
彼ら四人は決して完璧とは言えない...けど絶対に憎めない。
そんな者たちのぶつかりながらの、ちぐはぐなチームプレイ。
これぞまさしくハリーポッター!!だと感じました。


また、ハリーポッターらしさといえば、常に内包しているテーマである「偏見と差別」
今回も、もちろん健在どころか、魔法使いの世界での差別が、普通の人間含めた身近な世界へと降りてきた事で、よりリアルで現実に通じる問題として感じられます。
政治犯的な敵の設定や、謎の生物の正体含め、ハリーポッターシリーズと共に成長してきた大人に向けた作品なのは間違いないのでしょう。

もちろん、色調やテイスト、ビジュアル表現も流石の一言です。
世代ど真ん中の私としては、「あの世界」が帰ってきたとワクワクが止まりませんでした。
一方でその中でも、20年代の科学技術のアメリカと魔法の世界の融合なんかは、全く新しく、フレッシュに感じさせてくれます。
そして何と言っても、魔法動物の存在。
どの動物も驚くほど新鮮で魅力的でした。
動物の世界に紛れ込んだ時の多幸感は、極上で本当に素晴らしかったです。

これだけで本当にお腹いっぱい大大大満足なんですが...
強いて言うなら...
ストーリーラインが乱雑で、見えづらく感じます。
特に悪役側のストーリーのはさみ込まれ方。
悪とも善とも取りきれない、よくわからない映像が結構な頻度でちゃかちゃかと挿入されながら進む為、対立軸や話の本筋が全然見えてこず、
「逃げた動物を追っかけていたら、いつの間にか悪い奴を捕まえた」な話に最終的にはなってしまいます。
スキャマンダーが彼の存在に気づくのは後でも良いけど、見てるこちらには「裏で蠢いている強烈な何か」をもっと印象づけても良かったのでは。
「あの人物」の悪さが、全くピンと来ませんでした。
そもそも、スキャマンダーはどの時点で彼を見抜いたのか...

また、彼の主張と反する行動を獲ったあの結末で魔法議会との間で「ちゃんちゃん」ってなるのに、なんともモヤモヤが残りました。

ただ、本当素晴らしい所が数多くある映画らしい映画ですので、是非劇場で見ていただきたいです!!







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  1. 2016/12/26(月) 22:20:33|
  2. 2016年公開映画
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70『ミュージアム』最悪のラスト...!?

きっついなー

高クオリティな、サイコサスペンス!
『ミュージアム』



~あらすじ~
現場に謎のメモが残される猟奇殺人事件が矢継ぎ早に発生するが、その事件は雨が降る日のみ起こっていた。一連の事件の関連性を察知した沢村久志刑事(小栗旬)は、自分の妻子が狙われていることを知る。やがて、カエルのマスクをかぶったカエル男の存在が浮かび上がり、犯人に近づいていく沢村だったが、カエル男の仕組んだわなにはめられ窮地に陥り……。
(シネマトゥデイ引用)




☆☆☆☆☆☆☆(70/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
原作は、巴亮介のサスペンスホラー漫画(上中下巻)。
監督は『流浪に剣心』シリーズを手がけた大友啓史。
NHK出身の演出家で、『ハゲタカ』や『龍馬伝』の演出を務めた後独立し、次々と大作を手掛ける今に至っています。
主演は若手トップ俳優といっても良いのでは!?小栗旬。
本当に、スクリーン映えする役者さんですよね。
猟奇殺人犯のカエル男を、妻夫木聡が演じます。

様々なレビューで書かれていますが...今作はデヴィッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演の『セブン』と非常に類似しています。
犯人を追ううち、残虐な殺人が「ある題材」に沿って繰り返され、自らもその題材の一部である事を身を持って突きつけられる...
題材こそ違えど、ストーリー展開はまさにそのもの!
そしてそれ以上に、まだ見ぬこの先への重たさ、救いのない未来への予感、作中を続む空気まで同じ。
もちろん、「題材」こそがサイコな肝である為、パクリなんて印象は全く受けません。
漫画の持つ題材と、映画でしか出せない空気が絶妙に絡み合っていました。
また、カエル男に踊らされる沢村刑事を演じる小栗旬も、ブラピさながら意気揚々と役を踊っているのが、見ていて何とも楽しくなってきます。

犯人を追いながらも、絶望へと追い込まれていく沢村刑事。
あまりにも残忍な殺人。
画面を介して異なる世界のはずなのに、見ているこちら側も酸素が薄くなり、息苦しさがどんどんインフレしていきます。
流浪に剣心シリーズでもそうですが、大友啓史監督は映画の雰囲気、空気を作り込むのが本当に上手い。
日本映画のわりには...なんて枕言葉は決して不必要で、サイコサスペンスとしての素晴らしいルックを保ち続けます。
こんなにも重量感があり、それでいて熱くなってしまう映画が、邦画で見られるなんて思っていませんでした。

ネタバレを避けるべき映画なので、中々ストーリーに触れられませんが、
ゾッとしっぱなしの映画の中で、
個人的には漫画同様にラストで記者が質問するあるセリフが一番きました。
猟奇殺人側と、被害者であるはずの裁判員達。
自己の裁量による判決と、それによる結果に.....
違いはある?


一方で、ストーリーテリングの部分で、もろ手を上げて褒められないのも事実。
仕掛けられた罠に、最大級に「頼むからやめてくれ...」となるシーン。しつこく引っ張る割に...あまりにあっさりでがっかり。
ラストの改変も蛇足。
後味の悪さを示したいんだろうが、そのために「理由」をつけてしまったのが、個人的にはやって欲しくなかった。。。
また、「あの気づく展開」は原作では胸熱だったのに、無くして欲しくなかった。
回想シーンが話を止めすぎるのも、この手の映画にはマイナスではと感じました。

それでも、十二分に楽しめる作品なのは間違いないかと!!
是非劇場で見てください!




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  1. 2016/12/19(月) 19:23:49|
  2. 2016年公開映画
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60『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』翻弄されるリーチャー!

あの男が帰ってきたー!!

4年ぶりとなるシリーズ2作目。
『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』



~あらすじ~
アメリカ軍の優秀な秘密捜査官だったものの、今では街から街へとあてもなくさまよう生活を送っているジャック・リーチャー(トム・クルーズ)。ある店でトラブルに見舞われた上に保安官に連行されそうになった彼は、自分をめぐる何かしらの陰謀が動きだしているのを察知する。やがて彼は、元同僚であったターナー少佐(コビー・スマルダーズ)を訪ねるが、彼女がスパイ容疑を掛けられて逮捕されたことを知る。ターナーを救い出して共に事態の真相を追ううちに、軍内部に不穏な動きのあることをつかむが……。
(シネマトゥデイ引用)




☆☆☆☆☆☆(65/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
ちょっと一作品に対する感想が、書きたいことが溢れ出て冗長気味になってきているので、ここらでもう少し簡潔に。。。
前作『アウトロー』から約4年ぶりとなるシリーズ2作目。
もちろん主演は平成の映画スター トムクルーズで、プロデュースやらなんやらも勿論トムちゃん自らやってしまっています。
また、監督は前作のクリストファー・マッカリーから、『ラストサムライ』等のエドワード・ズウィックに変わっています。

前作は、ハードボイルドで頭がキレすぎるトムちゃんの必殺仕事人映画で、どこか古くさいけどカッコ良いそんな大好きな作品でした。
周囲とのギャップによるオフビートな笑いも最高でした。
この映画の出来をトムちゃんがお気に召し、その後クリストファーマッカリーは『ミッション・インポッシブル』シリーズの監督に抜擢。
(そして見事期待に応えました!)
そしてこちらの続編の監督となったのが、エドワード・ズウィック。
その影響でアクション撮り方や作品のルックまで全く別の映画に...今風のアクション映画になっています。
あの『アウトロー』のシリーズではもうありません。

物語のベースとなるのは、疑似家族による逃避行
古巣である軍にいるターナー少佐を口説きにいったリーチャーですが、直前にターナーがスパイ容疑で拘束されてしまいます。
真相を追ううち、ターナーが狙われている事、そしてリーチャー自身に娘??が存在し、その少女も狙われ始めた事から、二人を連れ出して暗殺者から逃げなからも真相を追い始めます。

今回の最大の魅力は、しどろもどろなトムクルーズ!!
これに尽きます。
鼻で笑われがちなスターである自らの見られ方、そして活かし方を、本当によくわかってらっしゃる。
強い女性二人に完全に忘れ翻弄される、出来過ぎる男リーチャー。
この構図はやはり楽しかったです。

また、暗殺者を演じるパトリックヒューシンガーの存在感も見事です。
彼とトムちゃんの肉弾戦。
銃なんかほとんど使いません。
殴打と関節技
気を失いそうになりながら戦うトムちゃんが最高でした。

一方で、前作最大の魅力であったジャックリーチャーの圧倒的知性と力、及びそれによる周囲とのギャップが作るオフビートな笑いは、殆どなくなっています。
冒頭こそ前作のノリで最高だったのですが、ほとんどその一発限り。
翻弄される楽しさを、押し出しているので当然と言えば当然なのですが...
私も含め、それが見たかったのに!!とがっかりしている人は多いでしょう。
トムちゃんの翻弄されっぷり以外、普通の...というか旨味の少ないアクション映画になってしまっているのが残念でした。

シリーズはまだまだ続くみたいですし、今後に期待!!



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  1. 2016/12/04(日) 16:28:46|
  2. 2016年公開映画
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