遅ればせながら、2017年マイベスト映画を発表します。

総括
2017年に日本でお目見えとなった映画のうち、鑑賞本数は80本。(鑑賞作品は後述)
うち60本が洋画、20本が邦画と、例年に比べ邦画が少なめ。
2016年は近年稀にみる邦画の当たり年でしたが、2017年は興行的にも作品の質としても、洋画が少し上回っていた一年だったと思います。
洋画は例のごとくアメコミに勢いがある中、マーベルに押され気味であったじDCがじわりじわりと反撃を開始した印象が残ります。
アメコミ以外でも、作品間がクロスオーバーして交わりあうユニバース化の流れを強く感じた一年でもありました。
そして特にこの一年で感じたのが、映画のネタ切れが叫ばれ、シリーズ作品やリブート作品が頻発する中で、超大作でもインディーズでもない中規模の作品に、作家性を強く押し出した良作が多く目立ちました。
創り手の的確なビジョンと熱意ある造り込みがあれば、奇をてらわなくてもフレッシュな傑作が出てくる事を改めて実感しました。
前置きが長くなりましたが...
それではランキング!!
(順番つけるとかよくないよ!!!)
20位~11位(本心はベスト10に入れたい!)
20位『20センチュリー・ウーマン』
19位『バーフバリ 王の凱旋』
18位『マリアンヌ』
17位『マンチェスター・バイ・シー』
16位『ワンダーウーマン』
15位『お嬢さん』
14位『あゝ荒野 前編』
13位『ガーディアンズ・オブ・ギャラシー:リミックス』
12位『ハクソー・リッジ』
11位『LION/ライオン ~25年目のただいま~』
次に10位~6位!選べない!!
10位『夜明けを告げるルーの歌』
約13年長編作品を撮っていなかった湯浅監督が『夜は短し歩けよ乙女』と立て続けに2本も公開した2017年。
湯浅イズムにデフォルメされたアニメーションが、ファンタジーな世界観に最高の高揚感をもたらしてくれる。音楽も最高!
行き過ぎた保守や拝金主義に対し、本当に大切な事を真正面から問いかけてくるテーマも沁みた。
9位『ジョン・ウィック:チャプター2』
キレッキレ爽快だった前作から、行くとこまで行っちゃう次のステージ『チャプター2』へ話を進めた、最高の快作!
見た事ない密度と速度とバリエーションで繰り広げられるアクション。
その中での、ファムファタール的存在との関係性萌えの活かし方が最高なんです。
多彩で新鮮なシチュエーションアクションと、暗殺者同士の狂った関係性が相まって、もう本当ご馳走さま。
8位『三度目の殺人』
是枝監督最新作!
「真実にたどり着く事」を必要としない裁判制度。
そんな中で、「真実を作る事」すらも揺るがされていく...
本来あった司法制度の危うさに対して、更に一石を投じる事で、非常にサスペンスフルな展開を見せて行きます。
ラストの展開で、裁判の枠を超えて、「真実とは一体...」という所まで言及してくる是枝監督半端ねぇ。
7位『ゲット・アウト』
コメディ畑のジョーダン・ピールさん監督第一作が、驚きの傑作ホラー。
黒人が典型的な南部白人一家に彼氏として挨拶に行ったら...
前半パートのシニカルなおぞましさ。
これだけでも最高な所、次第に不可解な言動や田舎の閉鎖空間要素も合わさり、不気味に展開していく事で、兎に角めちゃくちゃ面白い!
そんな面白さが、後半でミスリードを経て完璧な伏線回収により物語上の意味を帯びていく。。。
よく出来て過ぎる!!
6位『彼女がその名を知らない鳥たち』
今年の邦画ベストです!!
依存している様子も、罵倒している内容も、肉体関係に塗るまでの流れも、とにかく最高にダメでクズな登場人物。
彼らから、少しだけ感じる自分にも否定出来ない居心地の悪さ、このバランスが最高なんです!
そんなダメ&クズな行動から見え始めたサスペンスの顛末がほんともう...
ダメな行動に対して残る印象は、中盤のそれとは全く違うものになっていて、ラスト今年最大の号泣。
いよいよベスト5!どれも1位!!!
5位『メッセージ』
奇才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督最新作は、極上の映画体験。
コミュニケーション手段の開通。言語という物自体の果てしなさと、僅かに意思疎通が出来た時の高揚を味わせてくれる。
極め付けは、張り巡らせた伏線を見事なまでに回収しながら、この手の普通の映画とは全く逆のベクトルの人生賛歌をやってしまう所。
映画だからこそ、SFだからこそ可能にする語り方があまりに感動的で、よくある映画とは反対のはず哲学にもう大納得!!
そうなんだよ、それでも愛おしいんだよ!!
4位『ラ・ラ・ランド』
何処を切り取ろうとも画になる色彩豊かな画作り。
思わず席から乗り出しそうになる音楽やダンス。
全体コーディネートされた音楽&ダンスの連続に、自ずと前のめりになり、ロマンチックな「夢追い人」の物語に、もうワクワクが止まりません!!
そこにラストのあの転換。
「おとぎ話のような、おとぎ話ではない、そんな2人だけのおとぎ話」見終えた後の感情の複雑さに言葉を失いました。
ただただ愛おしい。愛おしい。愛おしい。
3位『ベイビー・ドライバー』
突き詰めるとこんなにも面白い映画が出来る。
作中全てのカーアクションにガンアクション、些細な行動までもがベイビーの聴く音楽と一体化。
キレッキレに全体コーディネートされてるからこそ、驚くほどフレッシュな映画に!
音楽を聴く事で「逃避」するしかない...そんな本来無色なベイビーの世界。
クレイジーな手段で語られる物語が、そんな世界に初めて色をつける、純度の高いラブストーリーというのもまた最高。
2位『レゴバットマン ザ・ムービー』
LEGOムービーの続編は、バットマンの世界へ。
前作以上に圧倒的で、緻密なレゴアニメーションの情報量は凄まじい。
メタネタやパロディはキレキレで、「そういう所あるよね!」のキャラクターデザインに、ニヤニヤが止まらない。
しかし、この映画それだけでない!
バットマンを笑い飛ばしながらも、どんなバットマン映画よりもバットマン論と向き合い、レゴだからこその方法で解を示した、最高のバットマン映画になってます!!
1位『新感線 ファイナル・エクスプレス』
2017年、堂々の一位はこの作品!韓国発のゾンビ映画。
ジャンル映画に関わらず、莫大な資金と並外れた熱量を注ぎ込み、実際に大ヒットを記録。
観客を軽視せずに、量と質が伴った作品が飛び出す韓国映画業界は本当凄い。
動く密室空間の中でのゾンビパンデミック。その旨味だけに甘える事なく、状況を動かしながらあの手この手でゾンビが乗客を追い詰める。
半端ない状況がキャラクターを立たせ、キャラクターが生きてくるから更に過酷に感じる。
そんな相乗効果がピークに達した時...
ゾンビ描写で立てられていったキャラクターが、ラストに向けて織り成すドラマに涙が止まりません!!
本当、記憶に残る映画が多い一年でした。
2017年も楽しみです!
最後に、鑑賞した80本。
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NERVE、ネオン・デーモン、ザ・コンサルタント、ドクター・ストレンジ、マリアンヌ、サバイバル・ファミリー、ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち、たかが世界の終わり、ナイスガイズ!、ラ・ラ・ランド、彼らが本気で編むときは、お嬢さん、モアナと伝説の海、3月のライオン 前編、わたしはダニエル・ブレイク、おとなの事情、キングコング:髑髏島の巨神、ムーンライト、ハードコア、バーフバリ伝説の誕生、レゴバットマン ザ・ムービー、はじまりへの旅、LION/ライオン ~25年目のただいま~、夜は短し歩けよ乙女、夜明けを告げるルーの歌、T2 トレインスポッティング、美女と野獣、3月のライオン 後編、20センチュリー・ウーマン、スウィート17モンスター、ワイルド・スピード ICE BREAK、帝一の國、フリー・ファイヤー、スプリット、マンチェスター・バイ・シー、ガーディアンズ・オブ・ギャラシー、潜入者、メッセージ、ローガン、パトリオットデイ、22年目の告白、キングアーサー、ハクソーリッジ、ジーサンズ はじめての強盗、ジョン・ウィック2、メアリの魔女の花、銀魂、ハローグッバイ、カーズ/クロスロード、パワーレンジャー、劇場版ポケットモンスター、ダイ・ビューティフル、すばらしき映画音楽たち、スパイダーマン:ホームカミング、ベイビー・ドライバー、ワンダーウーマン、スキップ・トレース、新感線 ファイナル・エクスプレス、ダンケルク、三度目の殺人、散歩する侵略者、亜人、あゝ荒野 前編、猿の惑星:聖戦記、アトミック・ブロンド、バリー・シール アメリカをはめた男、グッド・タイム、ゲット・アウト、彼女がその名を知らない鳥たち、マイティ・ソー バトルロイヤル、ノクターナル・アニマルズ、シンクロナイズドモンスター、ローガン・ラッキー、火花、最低、KUBO、スターウォーズ、バーフバリ王の帰還、カンフーパンダ3
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