シネマ・ジャンプストリート 映画のブログ

劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

80『リリーのすべて』息苦しい...

エディのエディが!!

世界初の性別適合手術を受けたデンマーク人画家と支える妻を描く
『リリーのすべて』



~あらすじ~
1926年デンマーク。風景画家のアイナー・ヴェイナー(エディ・レッドメイン)は、同じく画家の妻ゲルダ(アリシア・ヴィキャンデル)に女性モデルの代役を依頼される。その際に、自身の内面にある女性の存在を感じ取る。それ以来リリーという女性として生活していく比率が増していくアイナーは、心と体の不一致に悩むことに。当初はそんな夫の様子に困惑するゲルダだったが、次第に理解を深め……。
(シネマトゥデイ 引用)






☆☆☆☆☆☆☆☆(80/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
公開前から、中性的なイケメン英国俳優エディ・レッドメインの女装が話題となっていた作品。
昨年度のアカデミー男優賞を受賞するなど、若手俳優の中でも演技での存在感は、群を抜いております。
天は二物を与えますな...

監督をしたのは吃音症の王様を描いた感動作『英国王のスピーチ』や全編ミュージカルの中世の重厚な革命物語『レミゼラブル』の、トムフーパ監督。
様々な手法を用いて人間の奥行きを描き出す、傑作マシーンの監督さんです。
そんな監督が描く、実話ベースのストーリーなんだから、人間の感情の複雑さがやはりえげつないです。
それでいて、今作が泥臭く感じすぎないのは、中世のルックや衣装、ライトなクラシック音楽が織りなす「オシャレさ」(軒並みな表現ですが...)所以なのでしょう。
主人公達が「画家」という事も相まって、本当に雰囲気のある作品になってます。

エディ・レッドメインが演じるアイナーは風景画をメインに扱う優秀な画家。
同じく画家を志す愛する妻ゲルダと共に、不自由のない生活を過ごしています。
しかし、ある日ゲルダの絵のモデルとなるべく行った女装をきっかけに、幼き日より隠れていた彼のもう一つの人格リリーが目を覚まします。
同性愛は精神の病気とみなされていた時代...そんな中で自分を置くべき姿と目覚め始めた本来の姿の間で行き来します。
一般的な同性愛映画とは異なり、この映画が特殊なのは、アイナーの中にある女性の人格を男性の人格とは決して共存させない所...
自らを抑制し男性として生きている時はアイナー、本来の姿に従う時はリリーと、「全く異なる二つの人格」として形成されていき、そしていつしか片側が支配していくという形で、自らの解放を表現しています。
それゆえ、彼の精神状態が可視的に現れ、その二つの人格バランスの変化によって、
この時代背景や妻の戸惑いの中で本能が運命を突き動かしていく、止められない力強さを現しています。
「わかってる!...けど、もう止められない...」
おそらく、男性アイナーが必ず着ている襟の立てた息苦しそうなスーツは、彼が着飾ってきたこれまでの人生を物語ってるのでしょうか...

そして更に複雑な役を演じきったのは、妻ゲルダを演じるアリシア・ヴィキャンデルです。
今作はアイナーのあるべき姿を追い求める力強さ(どうしようもなさ)を描いた物語でもありますが、それ以上に私は妻ゲルダの「究極の愛」の物語だという印象の方が強く残りました。
彼の女装癖がエスカレートしていく当初は、旦那の変化に対する戸惑いと、画家である自身にインスピレーションを与えてくれる喜びの両方が垣間見れます。
しかし事態は彼女の予想の範疇をはるかに超えていき。。。
どうしようもない現実にもがく愛する人を見て、受け入れたり傷ついたりする繰り返し。
旦那ではなくなっていく彼を、自分の中で整理して見守り続ける彼女の心境を思うと息苦しくてたまりません...
そして、訪れたラスト。
彼女の心境の着地は、もはや自分には想像が出来ません。
こんな矛盾する想いを抱えた複雑で奥深い役を演じきったのだから、アカデミー助演女優賞も納得納得納得!
なんて素晴らしい女優さんなんでしょう...

追記(という表現にしておかないと、お前は何を見に行ってるんだ!ってかるので)ですが、
アリシアの可愛らしいお尻や胸を拝見できるのは期待通りだったのですが、
まさかエディの半エディもスクリーンにアップで写されるとは!?
男の私ですが、少し得した気分に...!?

また、性別適応手術の一部始終は、男性ならより息苦しくなるので、注意が必要です。

こんなにも見応えのある素晴らしい愛の物語、是非劇場で見ていただきたい。
めちゃくちゃおすすめです!!





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  1. 2016/03/27(日) 02:56:54|
  2. 2016年公開映画
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60『僕だけがいない街』今は今しかない...

有村架純可愛すぎない?

大人気タイムトラベル系漫画の実写化
『僕だけがいない街』



~あらすじ~
パッとしない漫画家でフリーターの藤沼悟(藤原竜也)は、事件や事故を看破するまで時間がループする現象・再上映(リバイバル)が起きるようになる。何度もリバイバルを経験する中、母が何者かに殺害され彼は突如18年前に戻る。小学生のころに起きた児童連続誘拐殺人事件と母の死の関連に気付いた悟は、過去と現在を行き来しながら事件の真相に迫っていく。。。
(シネマトゥデイ引用)






☆☆☆☆☆☆(60/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
めちゃくちゃ楽しみにしていた作品です!!
深夜アニメで放送されていた第4話?を偶然拝見し、「なんだこれは...」と途端に惹きつけられて、現在発行中の7巻まで一気に漫画を読み漁ってしまいました。
ただよくよく調べると面白いのは当然で、このマンガがすごい!に二年連続ランクインしている超話題の漫画であった訳です。

原作漫画が完結する前での実写化となるんですが、
この実写映画に触れる前に、何がこの漫画の凄い所か....個人的に思う所を3つ上げてみます。
①子供(一人は内面は大人ですが...)が自分達の行動で切り開き、既定の未来を変えていく「子供舐めんなよ」物としての面白さ。
②「親の無償の愛」を、もう失くしてしまった現実によって突き付けられていく、感動要素。
③表面的な危機の回避だけに留まらない、真犯人へ繋がる伏線のサスペンス要素。(観客の神の視点で誰だか気づかない...という面白さより、主人公目線で見ると...やられた!!)
さらにストーリーの根本のリバイバル、タイムトラベル要素(過去を変える事で未来を作る!)が、この面白さをより強調しているのかなーと思います。

では、この実写映画はぶっちゃけどうなのか...に、ようやく話を戻します。
悟の特殊能力であり、この映画で再三登場する”リバイバル”現象。(何か身の周りで良くないことが起こると、その現象を避けるまで永遠にその時間をループする。ただし回避したとしても、別の不幸に繋がる事はないとは断定出来ない)
冒頭から悟はこのリバイバルに巻き込まれます。
ここで一連の映像でしっかりリバイバルとは...を映画的に説明している描写が実にスマート。
そして、リバイバルに突入する時の音の使い方。全然嘘っぽくなくて、心の底からまぁ楽しい楽しい。

現代でのエピローグが終わった段階で、母が何者かに殺害され、物語は一気に小学生時代に遡ります。
超ロングスパンのリバイバル発動。
そしてそれは、小学生連続誘拐事件の起こる数日前でした...
ストーリー展開としてはぶっちゃけ漫画の内容をそのままやっているだけですし、かなり省いている話もあります。
しかし後に殺害される運命であり、幼児虐待という大人の力に怯える加代を、いかに救うか...
力なき者たちが団結し、勇気を出し、大人を動かす。
そんな展開にやはり漫画同様心を動かされます。
そしてそれを後押ししているのが、子供達の素晴らしい演技。
特に加代を演じる女の子の演技は群を抜いています。

また、原作と同様に強烈にインパクトに残るのは母とのエピソードです。
「無償の愛」を提供してくれる唯一の存在。
いなくなって、初めて過去のありがたさに気がつきます。
30分程で訪れるあるシーンに、目がもげそうになりました...

最初に触れた原作の魅力①、②に関してはこれ以上は求められないと思う程、漫画を見ている時と同じ気持ちにさせられたので、私は非常に満足です。
しかしながら、原作の『僕だけがいない街』はまだ未完の漫画です。
つまり結末は完全に創作になるのですが、この部分が全ての質や品の良さを台無しにしてくれます。
実際にみて頂けるとわかるのですが、
「え...?そこで気づいちゃうと...バカなの!?」(③が、台無し)
「え...最後その時間に戻ってきて...え!?空白の時間は!?設定無視!?」
このように物語上無理が生じているのは言うまでもなく、さらには急にセリフでの説教語りが増え...
心の底から萎えました。
なんでこんなラストで良いと思ったのか、心底理解に苦しんでいます。

まあ、それても最後は「僕だけがいない街」の落とし方はしっかり納得できますし、多少のツッコミ所はあれど途中までは面白いです。
こんなに子役が力強く感じる映画はそうないです。
有村架純は異常にかわいいです。

決して劇場で見て見所が無いわけじゃない(途中までは最高)映画ですので、
原作未見の方も、是非劇場でみて頂きたい!!





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  1. 2016/03/21(月) 20:29:06|
  2. 2015年公開映画
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75『アーロと少年』クォリティが高すぎて...

涙腺刺激にセリフなんて不必要!

ピクサーアニメーション最新作
『アーロと少年』



~あらすじ~
恐竜が滅びなかったパラレルワールド...兄や姉に比べて体も小さく、甘えん坊の末っ子恐竜アーロは、何をするにも父親がいてくれないと始まらない。そんなある日、アーロは川に落ちて激流に飲み込まれ、家族から遠く離れた見知らぬ土地へと流されてしまう。ひとりぼっちの寂しさと不安にさいなまれるアーロは、そこで自分と同じ孤独な少年スポットと出会い、一緒にアーロの故郷を目指す冒険に出る。
(シネマトゥデイ 引用)





☆☆☆☆☆☆☆(75/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
待望のピクサー最新作!!
監督を務めるピーターソーンは、韓国系のアニメーターで今作で初めてメガフォンをとります。

この映画、冒頭から設定でニヤニヤさせやがります。
恐竜絶滅の最大の理由とされているのが巨大隕石の衝突。
予告でもあるシーンですが、禍々しく近寄る隕石が華麗に地球をスルー。
そんな1笑いをかっさらってストーリーが始まります。
「もしも、隕石が地球に衝突しなかったら?」
恐竜が生存していたらのパラレルワールドなのです。

今作の主役の一人は恐竜のアーロ。
あえて、一人のと書きましたが...この恐竜はすこぶる人間臭い。言語も使いこなします。
アーロは兄弟と比べて身体が小さいというコンプレックスから、何をするにも恐怖を感じています。
常に父と一緒でないと何も出来ない彼に、更に決定打となるある出来事が襲いかかり...

トラウマを持ってしまったアーロと出会うのが人間の少年スポット。
野生的で言語を話せない彼は、しばしばアーロの家から食料を奪うなど蛮行を繰り返します。
しかし彼にもある事情が...
大きさも性格も言語の扱いも真逆だった二人、"孤独"という共通点から心を通わせ始めます。
ストーリーはいたって王道。
しかしながら、丁寧なプロットと通常とは真逆な世界観構築の為か、決して古びては映りませんでした。

そしてこの映画と切っても切り離せないのが圧倒的なビジュアル表現。
安定のピクサー、安心のピクサーなんていって、もう驚かれない辺り損食ってる感のあるピクサーなんですが、今作のビジュアル表現は更にえげつないです。
恐竜の表現に関しては少しキャラタティックな描き方をしてますが、水に木に岩に...影!
細部の細部までこだわり、この世界をより本物に。
自然描写がリアルよりリアル。
木がくずれそう...といった危うさ描写も、アニメーションでしっかり表現出来てるのだからより一層凄いです。

今作の特殊な所は、リアルな自然描写は相反する、トラウマになるレベルの狂気描写ギャグが挟み込まれている点です。
恐竜の表情とのギャップや、笑い話として語られるエピソードのエゲツなさとか、ディズニーらしからぬ狂気的なギャグが放り込まれています。
その中でも...
まさかラリ描写がディズニー映画で見られるとは!?
子供は理解出来てるのだろうか??

ただ物語の根本を作る「あるトラウマ描写」は、しっかりとリアル過ぎる作りで描かれています。
映画としてはこれはこれで良いのですが、日本人なら気分の悪くなる方が多くいるかもしれません...

私が見に行った回は子供連れが7割程はいました。
王道なストーリーに、「臆病」に対する普遍的なメッセージ。
一部トラウマ過ぎるギャグは置いておいて、子供が見ても間違いなく楽しめるでしょう。
しかし、だからといってこの映画は子供向けアニメーションという枠組みにとらわれる物では決してないように思います。
ラスト15分。セリフを殆ど排除した結末。
成長譚としての結末の品の良さよ。
序盤に散りばめられたシーンを活かした映像的なカタルシスどっかーん。
涙にセリフなんて必要ない!!
周り子供なんてお構いなしにドバドバでした。


王道ストーリーの丁寧な前振り故に、中盤までは少し退屈に感じた事は否めません。
しかし、子供向けとして侮っている方こそ、この王道ストーリーの結末に胸が揺さぶられる事間違いなし。

ぜひ劇場でパラレルワールドの映像世界を堪能して下さい!!






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  1. 2016/03/15(火) 21:53:51|
  2. 2016年公開映画
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70『マネー・ショート 華麗なる大逆転』これ以上の正解はない!?

わかんないけど...おもしれー!

アダム・マッケイ最新作
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』



~あらすじ~
2005年のアメリカ。金融トレーダーのマイケル(クリスチャン・ベイル)は、サブプライムローンの危機を指摘するもウォール街では一笑を買ってしまい、「クレジット・デフォルト・スワップ」という金融取引で出し抜いてやろうと考える。同じころ、銀行家ジャレド(ライアン・ゴズリング)がマイケルの戦略を知り、ヘッジファンドマネージャーのマーク(スティーヴ・カレル)、伝説の銀行家ベン(ブラッド・ピット)らを巻き込み……。
(シネマトゥデイ 引用)





☆☆☆☆☆☆☆(70/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)

大混戦だったアカデミー作品賞の三強の一角であり、アカデミー脚色賞や全米製作者組合賞を受賞した今作。
あのリーマンショックの兆候を見抜き、大博打に討って出た男達の群像劇です。

何と言っても俳優陣が豪華!
彼らが絡み合うチーム戦としての楽しみが殆どないのは残念でしたが、全員が全員、最高に魅力的でした。
それぞれのキャラクターと、難解な内容を噛み砕きながら書き下ろします。

まずはクリスチャン・ベール演じるマイケルは、数字に強く優秀なトレーダーである一方、コミュニケーションを取るのが大の苦手。
当時、非富裕層向けで高金利の住宅ローンであるサブプライムローンが流行していました。
サブプライムローンの債券化であるサブプライムローン債に、経済破綻の兆候を膨大なデータから見出した彼は、債券の価値が下がると利益を得る事が可能な「クレジット・デフォルト・スワップ」(CDS)に討って出ようとします。
ローンの価値は上がり続ける住宅バブルのこの時代、当然ながらこの賭け周囲にはバカにされる...

ライアン・ゴズリングが演じる銀行員のジャレットは、周囲に笑い物にされるマイケルの説を目撃します。
しかし彼は一笑にせず、その可能性を見出し、行動に移します...

スティーブ・カレルが演じるマークは、現在の金融システムに懐疑的で病的なまでの信念を持つファンドグループのリーダー。
ジャレットから手を組む打診を受けた彼等は、調査を始めます。
その中で、業者はサブプライムローン債からの利益目的でサブプライムローンを返済能力によらず無審査で通過させている事や、
返済能力がない借り手も異常な住宅バブルの中では売却するといつでも利益を得られる現状を知り、バブル停滞による大量の不良債権化が目前だと知ります。
そして驚くべき事に、AAA評価を受けているCDO(複数の債券の担保をまとめた債券)の中に、このような危険性をはらむサブプライムローン債が含まれている事を知る...

ブラット・ピット演じる伝説の銀行員のベン。奇跡的に金融破綻の可能性を記載したレポートを目にした野心に燃える若き投資家の2人から、相談を持ちかけられます。
自らのコネクションを活かして、2人をサポートする事を決意し...


事前情報として上記情報程度は入れて鑑賞する事をお勧めします。
特に用語はじゃんじゃん飛び交う為、こちらのサイトをご覧いただくのが良いかもしれません。

映画『マネー・ショート』の感想と作中に出てくる金融用語の解説/リーマンショックの基礎知識
http://www.goodbyebluethursday.com/entry/moneyshort

非常に難解に見える上記情報はあくまで一部に過ぎません。
もっと多くの専門用語が飛び交います。
しかし...この映画...
画面に向かって第四の壁を越えてキャラクターが私達に話し出したり、超豪華なカメラ出演者達がトンデモ&わかりやすーい例え解説をいれてきます。
あるシーンは手持ちカメラによるドキュメンタリー風だったりします。
テンポも非常によく、完全にエンターテイメントに特化している、実はコメディ映画なんです。
それもそのはず、監督は『俺たちニュースキャスター』など俺たちシリーズの、アダム・マッケイ。
個人的には、ライアン・ゴズリン演じるジャレットと部下のやりとりが最高でした。
会話内容がわからなくても、「だいたいこういう事ね...」という部分はしっかり抑えられる事もあり、スリリングで楽しく、全く飽きる事がありませんでした。
専門用語や投資の駆け引きの内容を理解できるかは、あくまで+要素でしかないと感じました。

また、この映画が最も強調したい部分が、ラストの終わらせ方に表れているのではないでしょうか。
例のごとく「華麗なる大逆転」という邦題は完全にやっちゃってます。
実際に映画を見終えた後に残るのは逆転の爽快感ではなく、虚しさです。
ブラット・ピット演じるベンの一言が、この映画の芯を表します。
「喜ぶな。俺たちが勝つという事は、失業者や死者が大勢出るという事だ。」

100点満点楽しむのは難しいかもしれません。
しかしエンターテイメントとしての見やすさや(+投資駆け引きの楽しみ)、反感の出ない終わらせ方含め、これ以上の形でこの逆転劇を映画にするのは不可能ではないでしょうか?

知識がないと躊躇せず、是非劇場で見てください!!







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  1. 2016/03/13(日) 22:20:55|
  2. 2016年公開映画
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85『ヘイトフル・エイト』ゲロ楽しー!

スリリングな会話劇からの...悪趣味!

タランティーノ監督8作目
『ヘイトフル・エイト』






~あらすじ~
舞台は山の上のロッジ、登場人物は吹雪でロッジに足止めを食らい、一夜をともにすることとなったワケありの7人の男と1人の女。そこで起こる密室殺人。一体誰が、何の目的で?吹雪が作り出す密室で、疑心暗鬼で張り詰めた緊張をほぐすため、またお互いを探り合うため、他愛のない会話をかわす面々。やがてそれぞれの素性がすこしずつ明らかになり、偶然集まったかに見えた彼らの過去が繋がり始めた。そこで再び、予想を超えた出来事がー。
(フィルマークス引用)



☆☆☆☆☆☆☆☆(85/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
クッソ楽しー!!!

すんません、テンション上がり過ぎました。
結論から言いますと...タラちゃん至上で、個人的には最も当たりな作品でした。

監督を務める世界一の映画オタク、クエンティン・タランティーノ。
8作目となる今作は、前作の『ジャンゴ 繋がれざる者』に引き続き西部劇になります。
第88回アカデミー賞に合わせて、公開した8作目の作品は、8人の密室劇。
タラちゃん、半端ない気合いの入れよう。
そんな気合いは、冒頭から音楽でも垣間見れます。
これまで「荒野の用心棒」等の名作西部劇でお馴染みエンニオ・モリコーネの音楽を再三サンプリングしてきたのですが、今作はモリコーネ自身が満を持してのオリジナルトラック書き下ろし。
先日、アカデミー作曲賞を受賞!
雪山に佇むキリスト像。
この何も起きないアバンタイトルですが、音楽の効果でテンションが沸騰しました。

全5部構成からなる167分の物語。
大嵐の中、北部の元騎兵隊で賞金稼ぎのマーキス・ウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)が駅馬車を拾おうするが、すでに先客の賞金稼ぎの「首吊り人」ことジョン・ルース(カート・ラッセル)と連行中の極悪犯デイジー・ドメルグ(ジェニファー・ジェイソン・リー)が。
そこから自称保安官で元南部の略奪団のクリス・マニックス(ウォルトン・ゴギンズ)が合流し、避難先の紳士洋品店で更に4人が登場。

ここまでに一時間程度要するのですが、決して退屈する事はありませんでした。
南北戦争後という時代背景を上手く利用し、それぞれ異なる背景を持つキャラクターが、嘘と警戒、皮肉と差別を交えて織りなす会話
加えて、南北戦争下で僅かに絡み合っていた事も明らかになっていき...
なんてハラハラするんだ!!
人と人が出会って、スリリングな事が生まれる。
終盤に差し掛かるまでは、ほぼほぼ会話のみ。
このタラちゃん節のダラダラ会話は、作品によっては退屈に感じる事もあるのですが、今作は常に興奮していました。
ただ、このエグい会話を楽しめないと、冗長に感じるのでしょう...

白人に黒人にメキシカン。
密室内はアメリカの構図そのもの。
警戒から、正義の名の下で支配しようとするジョン・ルースはまるでアメリカの象徴のようです。
しまいには、南北で分裂してしまい...
8人それぞれに正義があり、全てまとめてのアメリカ。それらの関係性は矛盾だらけです。
そんなアメリカの矛盾を成す要素同士の会話劇が、この映画のスリリングたる所以なんでしょう。

密室に突入してから、南北戦争を背景にしたスリリングな会話劇に加えて、ミステリー要素が動き出します。
誰が「彼」を殺したのか...誰が嘘をついているのか...狙いは一体...
既にある証拠から推理して犯人を割り出す、いわゆる「密室ミステリー」ではありません。
展開と共に真相に近づくので、途中で真相を見抜く事は出来ないでしょう。
しかし、言われてみれば...の伏線はしっかりあり、各キャラクターが魅力的に立っている為、もう一度見返すと「うわーこの時こいつはこんな心境だったのね...」といった形でより一層楽しみ直す事が可能です。

もちろんもう一つのタラちゃん節である、ギャク的なまでに過激な暴力描写も健在でした。
量としては、過去作に比べて少ないのですが...
いつ爆発してもおかしくない状態で進行を続けるので、いざ訪れた瞬間の熱量は半端ないです!
やはりいつも通り...
趣味悪ぃー

終始楽しいタラちゃん映画。
完成度は過去作で随一!
是非劇場で堪能して下さい!!






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  1. 2016/03/03(木) 23:51:35|
  2. 2016年公開映画
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第88回アカデミー賞 結果発表&答え合わせ

念願の!?

昨日、第88回アカデミー賞が発表となりました。
早速、先日行った予想との答え合わせです。


☆作品賞
予想:『スポットライト 世紀のスクープ』
結果:『スポットライト 世紀のスクープ』
見事的中!


☆主演男優賞
予想:レオナルド・ディカプリオ『レヴェナント:蘇えりし者』
結果:レオナルド・ディカプリオ『レヴェナント:蘇えりし者』※初受賞
見事的中!


☆主演女優賞
予想:ブリー・ラーソン『ルーム』
結果:ブリー・ラーソン『ルーム』※初ノミネートで初受賞
見事的中!


☆助演男優賞
予想:シルベスター・スタローン『クリード チャンプを継ぐ男』
結果:マーク・ライランス『ブリッジ・オブ・スパイ』※初ノミネート初受賞
残念外れ...


☆助演女優賞
予想:アリシア・ヴィカンダー『リリーのすべて』
結果:アリシア・ヴィカンダー『リリーのすべて』※初ノミネート初受賞
見事的中!


☆監督賞
予想:アレハンドロ・G・イニャリトゥ『レヴェナント:蘇えりし者』
結果:アレハンドロ・G・イニャリトゥ『レヴェナント:蘇えりし者』
見事的中!


☆脚色賞
予想:『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
結果:『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
見事的中!


☆脚本賞
予想:『スポットライト 世紀のスクープ』
結果:『スポットライト 世紀のスクープ』
見事的中!


☆外国語映画賞
予想:『サウルの息子』(ハンガリー)
結果:『サウルの息子』(ハンガリー)
見事的中!


☆長編アニメ映画賞
予想:『インサイド・ヘッド』
結果:『インサイド・ヘッド』
見事的中!


☆長編ドキュメンタリー賞
予想:『AMY エイミー』
結果:『AMY エイミー』
見事的中!


以下は、予想しなかった部門です。
☆撮影賞『レヴェナント:蘇えりし者』
☆美術賞『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
☆音響編集賞『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
☆録音賞『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
☆編集賞『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
☆作曲賞『ヘイトフル・エイト』
☆歌曲賞「Writing’s On The Wall」(『007 スペクター』)
☆衣装デザイン賞『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
☆メイク・ヘアスタイリング賞『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
☆視覚効果賞『エクス・マキナ(原題)』
☆短編アニメ映画賞『ベア・ストーリー(原題)』
☆短編実写映画賞『スタッタラー(原題)』
☆短編ドキュメンタリー賞『ア・ガール・イン・ザ・リヴァー(原題)』



いやー惜しい...
予想した11部門の内、10部門で合致。
来年からは、全部門予想に試みます。

振り返ってみますと、混戦模様が強かった作品賞を当てれたのは、本当気持ちいい。
正直、最後の最後まで『レヴェナント』と迷いました...

助演男優賞に関しては、実は2ヶ月前の予想では、マーク・ライランスを予想していただけに、悔しすぎる...受賞自体は妥当過ぎるだけに、余計。
(終わってからいくら言おうと負け惜しみ...)

後は技術部門でV6を達成したマッドマックスですね。V8は惜しくも叶いませんでしたが、この手の映画がアカデミーでここまで評価されるのは、異例中の異例。
「見かけ上はストーリーがない」と感じる程にそぎ落としたルック。これは「練りに練られた」結果所以。通常は会話で構成される所を、アクションやルック等の映像で構成。これが正に「映画の本質」ではないでしょうか?
神話性も含めて充分に評価に値する作品だとおもいます。







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  1. 2016/03/02(水) 00:34:36|
  2. 2015年公開映画
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