シネマ・ジャンプストリート 映画のブログ

劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

70『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』

リュックベッソン最新作は新感覚スペースオペラ!

『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』



~あらすじ~
西暦2740年。宇宙の平和を守るため、銀河をパトロールしている連邦捜査官のヴァレリアン(デイン・デハーン)とローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)。アルファ宇宙ステーションに降り立った彼らは、長い時間をかけて規模を広げ、多種多彩な種族が共存している“千の惑星の都市”の繁栄を目にする。だがその裏にはある秘密が存在し……。
(シネマトゥデイ引用)










☆☆☆☆☆☆☆(70/100)
『レオン』や『フィフスエレメント』、『LUCY』など、ヨーロッパ娯楽映画の代表格、リュック・ベッソン監督の最新作は超個性派スペースオペラ!
早くから予告編等で話題になっていて、楽しみにしていた作品です。
主演の二人は、現代のディカプリオこと『クロニクル』のデイン・デハーンと、英国の人気ファッションモデルのカーラ・デルヴィーニュ。
ポスター&予告の段階から、この二人のルックから溢れるセンスに期待値はガン上がりでした。



この映画の何が最高って、冒頭から約20分この二人の登場までの一連のシーケンスがすべて神がかってるんです
詳しくは見てくれ!としか言わないですが、あんなにもフレッシュで気の利いた導入はあるでしょうか?
最高な音楽に乗せて、人類が愛と希望で世界を広げて行く...なんて素敵なメッセージの元、現代から近未来へ私たちを招待してくれます。
そしてそのまま、今作の発端となる惑星へ。
なんだこの星は!?という驚きに見せられ、今度は異空間に放り込まれます。
ユートピアからダークサイドに落とされた所で、ポップでキュートなチャラい若者二人、ヴァレリアンとローレリーヌが画面にどーん!
なんだこの落差は、楽しすぎる。
とんでもない傑作に出会ったぞと?という予感に包まれ、この世界に最高にライドさせてくれるのです。

そんな冒頭のこの映画ですが、やはり欠かせないのはビジュアル面の作り込み。
もう一つのスターウォーズ?ファイナル・ファンタジーの世界観?
幻の映画ポドルスキーのDUNEを彷彿とさせるエッジの効いた造形や描写が終始魅力的!
キュートな若者のヴァレリアンとローレリーヌ含めたキャラクターデザイン、宇宙人、モンスター、街並み、ガジェットまで含め、あらゆる意味でのデザイン。
デザインこそがこの手のSF映画の全てだと思っていて、これが研ぎ澄まされてる時点で、流石フィフスエレメントのリュック・ベッソン、わかってるなと、大満足なわけです。

だけども、まあそれがある意味で良さなのかもしれませんが、「良い所もある!悪い所もある!」ってのが、やはりリュック・ベッソンでヨーロッパコープの映画を見てるんだなとも感じました。
寄り道の連続に見える話運びに、正直退屈に感じる所も多くありました...

しかし!
基本的には肯定いたい気持ちでいっぱいです!
ハイセンスなスペースオペラを是非劇場で。





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  1. 2018/04/19(木) 19:27:09|
  2. 2018年公開映画
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65『レッド・スパロー』パーソナルなスパイ映画

フランシス・ローレンス×ジェニファー・ローレンス最新作!

『レッド・スパロー』



~あらすじ~
事故によってバレリーナの道を諦めたドミニカ(ジェニファー・ローレンス)。母親をめぐるやむを得ない事情から、彼女はロシア政府直属の諜報(ちょうほう)機関の一員になる。美貌を生かした誘惑や心理操作で情報を入手する「スパロー」と呼ばれるスパイとして育成された彼女は、瞬く間に才能を発揮する。そして新たなミッションとして、ロシアの機密事項を探るCIA捜査官ナッシュ(ジョエル・エドガートン)への接近を命じられるが……。
(シネマトゥデイ引用)







☆☆☆☆☆☆(65/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
2013年のジェイソン・マシューズの同名小説の実写映画化は、『ハンガー・ゲーム』シリーズや『コンスタンティン』のフランシス・ローレンス監督の最新作!
緻密な構成というよりは、映像センスで観客を引っ張っていけるタイプの監督という印象です。
そんな監督の下で主人公の女スパイを演じるのが、『世界でひとつのプレイブック』や『X-MEN』シリーズのオスカー女優ジェニファー・ローレンス。
そしてもちろん、彼女を一躍スターにのし上げたのは『ハンガー・ゲーム』。
つまりは、『ハンガー・ゲーム』でタッグを組んだ二人のローレンス、フランシス・ローレンス監督とジェニファー・ローレンスの再タッグとなるのが本作です!


今作の主人公は、ロシアの人気バレリーナでありながら、受動的な運命で過酷な道に進んでいく女スパイ。
女性スパイ映画といえば、昨年公開されたシャーリーズ・セロン主演の『アトミック・ブロンド』が大きな反響を呼びましたが、あちらがあくまでベースはプロフェッショナルなスパイ戦であったのに対し、今作はよりパーソナルな動機のスパイ映画になっています。
自らの意思に反して、スパイ養成所に入らざる得なくなるドミニカ。
自らの意思に反して、養成所で才能を発揮するドミニカ。
自らの意思に反して、過酷な状況に追い込まれるドミニカ。
この「自らの意思に反して」というのがこの映画の大きなポイントで、「彼女の意思」の行方がミステリーであり、かつ物語の大きなうねりになります。

また今作のドミニカの背後にある国家の設定が実に絶妙なんです。
養成所の教育から、スパイや一般人に対する扱い方まで、
非人道的だけども、強い国家を保つ手段として、特にロシアだったら...と想像するとリアルに感じる、そんなバランスで成り立っています。
特に、ドミニカが入隊するスパイを育てる養成所の「相手をコントロールする」指導、性の武器にしたスパイを作り上げる指導内容が、目を疑いたくなるほど強烈で衝撃的、それでいて前述の通り生々しく展開していきます。
パーソナルな動機と、生々しく強烈な諜報員のあり方の対比が、この映画のおもしろさになっていきます。

そんな女スパイを演じるのがジェニファー・ローレンス。
彼女の体を張った妖艶な演技&過激なアクションと、ありふれた普通の女性としての演技。
この両立ができるジェニファー・ローレンスだからこそ、今作は成り立っていると感じる程、素晴らしすぎます。
彼女の体型もバレリーナとしては?だけど、スパイとしては◎。

と、いう感じで見どころはしっかりあるんですが...

中盤以降、映画として終始抑揚がなく、スパイ映画として盛り上がりに欠けます。
そして何より一番の欠点がドミニカの行動そのもの。
中盤の伏線のばらまきで前述した「意思」が分散し、ラストのネタバラシによってその彼女の意思や行動が振り返ると決定的に理解できないものになってしまってます。
最初から狙い通りだとしても途中もし上手くいかなかったら...とか、ネタバラシによって余りにも納得できない事が多く出てきてしまいます。

そんなこんなで不満はありながらも、ジェニファー・ローレンスの妖艶な演技に魅了された145分。
特に彼女が少しでも好きなあなたは、劇場で見る価値が大いにありますよ!







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  1. 2018/04/15(日) 23:59:36|
  2. 2018年公開映画
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80『ペンタゴン・ペーバーズ』今だからこそ!

スティーブン・スピルバーグ最新作!

『ペンタゴン・ペーバーズ/最高機密文書』



~あらすじ~
ベトナム戦争の最中だった1971年、アメリカでは反戦運動が盛り上がりを見せていた。そんな中、「The New York Times」が政府の極秘文書“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在を暴く。ライバル紙である「The Washington Post」のキャサリン(メリル・ストリープ)と部下のベン(トム・ハンクス)らも、報道の自由を求めて立ち上がり……。(シネマトゥデイ引用)






☆☆☆☆☆☆☆☆(80/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
名実共にトップに居続ける映画監督、スティーブン・スピルバーグ監督の最新作は、ジャーナリズムを説く社会派ドラマ!
ジャーナリズムを実在の報道から描いた映画といえば、記憶に新しい神父の性的暴行という禁断の報道を扱った『スポットライト』や、今回の内容とも繋がるウォーターゲート事件を扱った『大統領の陰謀』などがあるなか、スピルバーグはトランプ大統領就任後に「今」だから伝えないといけないという義務にも似た熱量で、製作準備からなんと1年2ヶ月程で公開へ持ってきたのが今作。
この超スピードの製作に乗っかったのが、トム・ハンクスとメリル・ストリープという超大物オスカー俳優。
ここにもハリウッドの反トランプの力強さが垣間見られます。


撮影期間に至っては約二ヶ月という、イーストウッド監督ばりの早業で仕上げた今作。
流石にとっちらかってるのでは?と思いたくなる所、完成度はこのスピード感とは全く無縁で、スピルバーグの映画監督としての力量に驚かされます。

時代はベトナム戦争下、まだまだ政治家と報道の関係は強く、彼らの下でこそ報道が成り立ってた時代です、
ワシントン・ポストの報道のトップであるトムハンクス演じるベンと、会社のトップであるメリルてストリープ演じるキャサリン。
二人は旧友の中である一方で、性格や仕事への背景、情熱の方向性は全く異なります。
報道の自由を信じて疑わず、自分の成す事に対して野心の高いベン。
家族経営の会社で夫の死によりトップに就き、周囲からは軽く見られるキャサリン。
二人の目の前に、戦争下の政府の嘘が綴られる「ペンタゴン・ペーバーズ」があらわれた時...

報道の自由、政治家との関係、そして会社の存続と従業員の生活...
全く違った立場や背景を持つ二人の葛藤は正反対です。
特に経営者キャサリンの立場にとっての正しさとは一体何なのか...
(メリル・ストリープの煮え切らない演技も素晴らしい!)
そんな二人の葛藤が、ライバル社との関係やバレるバレない展開、そして裁判の行方といった段階的に変化して行くサスペンス要素と絡まって盛り上げていくのだから、エンターテイメントとしてめちゃくちゃ面白いんです。
決して、社会派だけな映画でないのが、もう本当流石スピルバーグ監督だなぁと。

更に圧巻だったのが、告発文書に対するスタンスや葛藤は対称的な所にいた二人が、見てる我々が「そうであって欲しい、そうでなければ困る」所、これこそ今スピルバーグ監督が伝えたかったジャーナリズムの意義で、そこに二人して行き着く...そんなプロセスが本当素晴らしく二人分のガッツポーズが出てしまいます。

そんな、カタルシスの最高潮もまた印象的。
『シン・ゴジラ』以来の、あのシーンに燃えるとは...

ラストシーンが「あの事件」に繋がる事もこの映画にとっては非常に大きな意味があります。
メディアが政府に対して機能しているかが、この世界を純化させるのにいかに重要か...痛感させられました。

いや本当、穴がなくて、スピルバーグ流石すぎる!

万人におススメ出来るエンタテインメントな社会派ドラマ。
是非劇場で!!




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  1. 2018/04/15(日) 00:08:55|
  2. 2018年公開映画
  3. | トラックバック:11
  4. | コメント:0

85『リメンバー・ミー』

今作は簡単にまとめてます。
だからといって、おもしろく無いわけじゃないよ!!!

ピクサー・アニメーション最新作は、やはり外れないどころか...
『リメンバー・ミー』



~あらすじ~
過去の出来事が原因で、家族ともども音楽を禁止されている少年ミゲル。ある日、先祖が家族に会いにくるという死者の日に開催される音楽コンテストに出ることを決める。伝説的ミュージシャンであるデラクルスの霊廟に飾られたギターを手にして出場するが、それを弾いた瞬間にミゲルは死者の国に迷い込んでしまう。元の世界に戻れずに困っていると、ヘクターという謎めいたガイコツが現れ……。(シネマトゥデイ引用)







☆☆☆☆☆☆☆☆(85/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)

アニー賞では11部門を、アカデミー賞で長編アニメ賞と主題歌賞を受賞するなど、昨年のアニメーションで圧倒的な強さを見せた本作。
監督は、ピクサーアニメーション最高傑作とも名高い『トイ・ストーリー3』のリー・アンクリッチ監督と、同作の製作を担当したダーラ・K・アンダーソンが共同で担当。
力強く、ある意味で非常に個の強いメッセージを、ストーリーと映像を活かして圧倒的な肯定感を持ってお届けする...
今作も前作同様にそのようなパワーのある作品になってます。


舞台は死の国。
おいおいそんな映像表現、安いアニメっぽく終始しないかい?
ピクサークオリティをなめては行けない。
美しく楽しく、儚い...それでいて「そういう世界があるかもしれない...」と心の底から思わせてくれるような、これだけでも大満足の世界が広がっています。
また、歌曲賞を受賞した音楽も、この映画の精神性が、詰まりに詰まって本当素晴らしいです。


さて、舞台は死の国と書きましたが、厳密には死者の日のメキシコです。
日本で言うとお盆みたいなもので、死者が帰ってくるあの世とこの世がつながる日。
その為、日本人としては非常に価値観やテーマ性が入って来やすい、そんな設定になってます。
もちろんメキシコというお国柄もあり、その意味合いは多少異なり、オレンジに包まれた暖かく華やかな映像が、多幸感のような居心地良さを冒頭から感じさせてくれます。

そんな中で本作は、家族の掟と夢に挟まれた少年ミゲルの物語です。
高祖父(ひいひいじいちゃん )が音楽を優先して家族を捨てた事から、音楽を先祖代々禁じてきた家族との中で育った少年ミゲル。
伝説のミュージシャンであるデラクラスに憧れる彼は、家族との衝突とあるきっかけから死の世界...それはつまり、この世界にあってこの世界からは見えない世界に紛れ込み、物語が動いていきます。

死者がこの世の子孫に会いに行けるのが、「死者の日」。
ミゲルが先祖と会ったのも、彼らがこの世へ向かうところでした。
しかし、死者全員がこの世に来られる訳ではありません。
子孫に会いに行く為にはある条件が必要で、さらにそれ以上のあまりにも切ない「死者の掟」が...存在します。
夢と家族に挟まれたミゲルの戦いを中心に、「死者の掟」や、伝説のミュージシャンのデラクラスを絡めながら広がりを見せ、ラストに向けてぐうの音も出ない回収を見せます。
忌み嫌われる高祖父と家族の真実が紐どけ、この世への「ある手段」による想いの伝授=「死者の掟」からの解放としてエモーショナルに映された時、ボロボロと涙が止まりませんでした。

自分達が亡くなった人を忘れない限り、彼らはずっと生き続ける。
そんな感覚的でしかない想いを、具現化した物語で圧倒的な説得力を持って、「本当にそうかもしれない」「彼らは生きているんだ」と実感させてくれる。
そんな記憶を刻んでくれたこの映画、救いを与えてくれる映画。
そんな映画を作ってくれたピクサーには感謝しかありません。


冷静に考えると、強引すぎたり、ミゲルと家族の歩み寄りが押し付けがましかったりするのですが...
それ以上に、この映画に救われた部分の方が多くて、全然気にならない!!

数年に一度、見返したくなる傑作。
超ススメです!!!




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  1. 2018/04/07(土) 00:21:17|
  2. 2018年公開映画
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