溜まってるんだけど、直近に観たこの作品から。
『ジュラシック・ワールド 炎の王国』

~あらすじ~
ハイブリッド恐竜インドミナス・レックスとT-REXの激しいバトルで崩壊した「ジュラシック・ワールド」があるイスラ・ヌブラル島の火山に、噴火の予兆が見られた。恐竜たちを見殺しにするのか、彼らを救うべきか。テーマパークの運営責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)と恐竜行動学の専門家であるオーウェン(クリス・プラット)は、悩みながらも恐竜救出を決意し島へ向かうが、火山が噴火してしまい……。
(シネマトゥデイ引用)
☆☆☆☆☆☆(65/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
スピルバーグ監督作の『ジュラシック・パーク』から続くジュラシック~シリーズ。
言わずと知れた超大人気シリーズですが、ジュラシック・パーク3作を経て、14年間の沈黙。
満を持しての再スタートとなった前作の『ジュラシック・ワールド』は、ステレオタイプのキャラクターや間抜けな行動すらも娯楽的魅力に満ちているような、古き良きハリウッド映画、そしてアドベンチャー映画としてのジュラシック・パーク好きには、最高にたまらない作品になっていました。
特にTレックスの千両役者っぷりは最高だったな~
そんな前作で監督・脚本を務め、新人ながら超高難易度な合格点を叩き出したコリン・トレボロウは脚本にまわりし、今作の監督を務めるのは『インポッシブル』や『怪物はささやく』のスペイン人監督のファン・アントニオ・バヨナ。
前者はディザスタードラマ、後者はダークファンタジーとかなり幅広い作品を手がけていますが、スペイン映画の最高賞ゴヤ賞を2度獲得した実力派で、堂々のハリウッド大作デビューになります。
主演のオーウェンを演じるのは前作に引き続き、今や大人気スターのクリス・プラット。
前作で嫌な責任者兼オーウェンの元カノ、クレアを演じたブライス・ダラス・ハワードも勿論出演します。
前作『ジュラシック・ワールド』で、皆の求める娯楽映画であるジュラシック~やりきった以上、同じ事をやっても意味がない...
そんな事で、本作は冒頭から映画としてのルックを大きく転換しています。
この映画の前半は、火山が噴火するパーク跡地での恐竜救出作戦が展開されます。
詰まる所の、ディザスター映画with恐竜。
ここでの恐竜を巻き込む演出手法が極めてフレッシュ。
パークの広い空間の中で手前の人物を近接的に映し、奥から迫り来る恐竜を見せ隠しながら、巻き込まれる臨場感を画面一杯に表現する。
それはまるで『ダンケルク』のような巻き込まれ戦争映画で、緊迫感の煽り方はド・ホラー映画のそれ。
広大な空間で息苦しさと圧迫感を感じさせるカメラワーク&音楽演出の素晴らしさに、こんな恐竜の魅せ方もあるのかと大きな喜びと驚きが画面一杯に広がります。
このような、前半の「炎の王国」パートは凄まじく、5億点の連続で、最高of最高でした!!
何故、前後半で区切ったかというと、この映画ははっきりとした二部構成になっています。
前半がディザスター映画with恐竜であれば、後半はホラー映画with恐竜。
前半にもあったホラー演出が色濃くなり、空間が一気にミニマム化されます。
そんな工夫は完全に失敗。
場面設定だけでなく、恐竜である必然性もミニマム化。
恐竜を異なるシチュエーションに持ち込んだ結果、ぶっちゃけ、ただのクリーチャーホラー映画に。
影表現など何回同じシーンを繰り返すんだ...とか、どこかで観たことあるカットの繰り返しだな...とか。
加えて物語も鈍重でミニマムってなると、この映画としての旨味は何処へやら...
恐竜映画としての新たな領域に足を踏み入れた結果、恐竜の旨味が活かされずに、凡庸で鈍重な作品に落ち着いてしまいました。
後、ラプトルの設定が都合よく上書きされてるとか、クレアの性格変わってるとか、言いたい事は色々と。
ただし、
三部作としての作品のコンセプト&舞台運びは抜群で、次作へのバトンタッチされる内容はかなり期待を持たせてくれます。
次作、期待してます!!!
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