シネマ・ジャンプストリート

劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

⭐︎9『ヤクザと家族 The Family』今年最初のサブイボ映画!

藤井道人監督による最後のヤクザ映画

『ヤクザと家族 The Family』


~あらすじ~
1999年、覚せい剤が原因で父親を亡くした山本賢治(綾野剛)は、柴咲組組長の柴咲博(舘ひろし)の危機を救ったことからヤクザの世界に足を踏み入れる。2005年、ヤクザとして名を挙げていく賢治は、自分と似た境遇で育った女性と出会い、家族を守るための決断をする。それから時は流れ、2019年、14年間の刑務所暮らしを終えた賢治だったが、柴咲組は暴力団対策法の影響で激変していた。
(シネマトゥデイ引用)

9/10★★★★★☆☆☆☆

以下 レビュー(核心のネタバレなし)
『新聞記者』や『デイアンドナイト』の藤井道人監督最新作!ヤクザの行き方を選んだ主人公山本賢治を演じるのは綾野剛。狂った役を演じさせると憑依した如く抜群に上手いので本作も期待。他にも賢治が踏み入れる柴崎組の組長を舘ひろしが、ファムファアール的存在となる女性を尾野真知子が、更に北村有起哉や市原隼人、磯村勇斗、寺島しのぶらパワーある面々が脇を固めます。

すげぇ面白いです

極道前の99年、極道中の05年、そして極道後の現代。本作は三つの時代に分けて描かれるのですが、極道を取り巻く社会環境が変化する中で、ヤクザが社会を翻弄する側から社会的弱者になるまでの変化を捉える物語になっています。

賢治がまだ狂犬的で狂った熱量の帯びる第一幕。東映ヤクザ映画的で力強く熱い第二幕。そこからのギャップで失望と希望が目まぐるしく展開する第三幕。一幕では空白だった賢治の人間らしさが次第に獲得されていくにつれ、社会は彼を断罪していきます。極道が画面を制圧する前半と、ギャップから打ちのめされる後半と、全ての幕でテンションは違えど熱気に満ち、圧倒的で、とにかく面白かったです。

その中でも特に印象的なのがラストシーン。全幕熱気に満ちて面白いのですが、全てはラストへ繋がる導線のようにすら感じてしまいました。救いと希望、はたまた絶望。両方を感じうるラストは自分でも謎の感情で涙が出ました。

エンドロールも素晴らしいんですよ。映画全体の視点が、半グレなど次の世代に対する「このままじゃ、俺らみたいなるぞ」という所まで網羅されてるのがまた凄いんですよね。
また、この映画は家族や家族的な物、そんな大切な物の価値を再確認させてくれる映画でもあり、まさか自分の平凡な日常がこんなに愛おしく感じるようになるとは思っていなかったです。

さらに役者も素晴らしいです。綾野剛の3時代の変化は彼のベストアクトだなって思いますし、『日本で一番悪い奴ら』でも感じたのですが、狂った奴演じさせたらとてつもなく魅力的ですよね。あとは市原隼人も良い。しれっとインしてきたくせに、アウトする時には印象が強烈に残っている。この映画の肝となる社会の変化は彼の佇まいこ変化が全てを物語ってますよね。そして磯村勇斗。半グレのリーダー演じる第三幕の存在感は一番ですし、ラストの目の演技はただ物じゃないなと...

今年ベスト級に面白い映画なので、是非観て欲しいです!!

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  1. 2021/02/02(火) 16:01:32|
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