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80『リリーのすべて』息苦しい...

エディのエディが!!

世界初の性別適合手術を受けたデンマーク人画家と支える妻を描く
『リリーのすべて』



~あらすじ~
1926年デンマーク。風景画家のアイナー・ヴェイナー(エディ・レッドメイン)は、同じく画家の妻ゲルダ(アリシア・ヴィキャンデル)に女性モデルの代役を依頼される。その際に、自身の内面にある女性の存在を感じ取る。それ以来リリーという女性として生活していく比率が増していくアイナーは、心と体の不一致に悩むことに。当初はそんな夫の様子に困惑するゲルダだったが、次第に理解を深め……。
(シネマトゥデイ 引用)






☆☆☆☆☆☆☆☆(80/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
公開前から、中性的なイケメン英国俳優エディ・レッドメインの女装が話題となっていた作品。
昨年度のアカデミー男優賞を受賞するなど、若手俳優の中でも演技での存在感は、群を抜いております。
天は二物を与えますな...

監督をしたのは吃音症の王様を描いた感動作『英国王のスピーチ』や全編ミュージカルの中世の重厚な革命物語『レミゼラブル』の、トムフーパ監督。
様々な手法を用いて人間の奥行きを描き出す、傑作マシーンの監督さんです。
そんな監督が描く、実話ベースのストーリーなんだから、人間の感情の複雑さがやはりえげつないです。
それでいて、今作が泥臭く感じすぎないのは、中世のルックや衣装、ライトなクラシック音楽が織りなす「オシャレさ」(軒並みな表現ですが...)所以なのでしょう。
主人公達が「画家」という事も相まって、本当に雰囲気のある作品になってます。

エディ・レッドメインが演じるアイナーは風景画をメインに扱う優秀な画家。
同じく画家を志す愛する妻ゲルダと共に、不自由のない生活を過ごしています。
しかし、ある日ゲルダの絵のモデルとなるべく行った女装をきっかけに、幼き日より隠れていた彼のもう一つの人格リリーが目を覚まします。
同性愛は精神の病気とみなされていた時代...そんな中で自分を置くべき姿と目覚め始めた本来の姿の間で行き来します。
一般的な同性愛映画とは異なり、この映画が特殊なのは、アイナーの中にある女性の人格を男性の人格とは決して共存させない所...
自らを抑制し男性として生きている時はアイナー、本来の姿に従う時はリリーと、「全く異なる二つの人格」として形成されていき、そしていつしか片側が支配していくという形で、自らの解放を表現しています。
それゆえ、彼の精神状態が可視的に現れ、その二つの人格バランスの変化によって、
この時代背景や妻の戸惑いの中で本能が運命を突き動かしていく、止められない力強さを現しています。
「わかってる!...けど、もう止められない...」
おそらく、男性アイナーが必ず着ている襟の立てた息苦しそうなスーツは、彼が着飾ってきたこれまでの人生を物語ってるのでしょうか...

そして更に複雑な役を演じきったのは、妻ゲルダを演じるアリシア・ヴィキャンデルです。
今作はアイナーのあるべき姿を追い求める力強さ(どうしようもなさ)を描いた物語でもありますが、それ以上に私は妻ゲルダの「究極の愛」の物語だという印象の方が強く残りました。
彼の女装癖がエスカレートしていく当初は、旦那の変化に対する戸惑いと、画家である自身にインスピレーションを与えてくれる喜びの両方が垣間見れます。
しかし事態は彼女の予想の範疇をはるかに超えていき。。。
どうしようもない現実にもがく愛する人を見て、受け入れたり傷ついたりする繰り返し。
旦那ではなくなっていく彼を、自分の中で整理して見守り続ける彼女の心境を思うと息苦しくてたまりません...
そして、訪れたラスト。
彼女の心境の着地は、もはや自分には想像が出来ません。
こんな矛盾する想いを抱えた複雑で奥深い役を演じきったのだから、アカデミー助演女優賞も納得納得納得!
なんて素晴らしい女優さんなんでしょう...

追記(という表現にしておかないと、お前は何を見に行ってるんだ!ってかるので)ですが、
アリシアの可愛らしいお尻や胸を拝見できるのは期待通りだったのですが、
まさかエディの半エディもスクリーンにアップで写されるとは!?
男の私ですが、少し得した気分に...!?

また、性別適応手術の一部始終は、男性ならより息苦しくなるので、注意が必要です。

こんなにも見応えのある素晴らしい愛の物語、是非劇場で見ていただきたい。
めちゃくちゃおすすめです!!





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  1. 2016/03/27(日) 02:56:54|
  2. 2016年公開映画
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