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85『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』童貞記録更新

ゴールデンウィークが過ぎ去り...
溜まっているレビュー更新していきます!

解なきテーマや人間同士の葛藤と、ヒーローの格好良さや疾走感を両立させた、MCU最新作にして最高傑作!?
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』



~あらすじ~
アベンジャーズのリーダーとなった、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)。しかし、彼らが世界各地で繰り広げた戦いが甚大な被害を及ぼしたことが問題になる。さらに、それを回避するためにアベンジャーズは国際的政府組織の管理下に置かれ、活動を制限されることに。アイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)はこの処置に賛成するが、自発的に平和を守るべきだと考えるキャプテン・アメリカはそんな彼に反発。二人のにらみ合いが激化していく中、世界を震撼(しんかん)させるテロ事件が起きてしまう。
(シネマトゥデイ 引用)





☆☆☆☆☆☆☆☆(85/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
MCU(マーベルコミックユニバース)最新作!!
『アイアンマン』から始まり、前作の『アントマン』に至るまで、大作ヒーロー映画間で世界観を共有するこのシリーズ。
キャラクターが益々増え、複雑化していくにつれて、少し食傷ぎみとなっていたが...
ここに来てガツンと。
この続きこそめちゃくそ見たい!と思える、大傑作でございました。

監督は、ルッソ兄弟。
キャプテン・アメリカの二作目、『キャプテン・アメリカ ウィンターソルジャー』から続投になります。
前作は、絶対的正義キャプテン・アメリカを、ポリティカルサスペンスの中に放り込み、最後まで疾走感を持って描き切った傑作でしたが、その特徴は今作でも遺憾無く発揮されています。
前作のアップデート版と言っても良いのではないでしょうか。

整理として、もはや一見さんお断り状態になっているMCUシリーズを振り返ってみると...
シリーズ第6作目『アベンジャーズ』までのヒーローのチーム形成の過程を描いたのがフェーズ1。
そこから超大作ヒーロー映画間でクロスオーバーが始まり、昨年公開されたMCUシリーズ第11作目の大合戦『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』までのシールド崩壊を描いたフェーズ2。
そして今作から(厳密にはアントマンから)、フェーズ3の新たな段階に突入していきます。
キャプテン・アメリカ(キャップ)としてのタイトルこそ付いていますが、アイアンマン始めアベンジャーズのメンバーが(ほぼ)勢揃いしている事から、アベンジャーズ2.5とも位置づけられます。
しかし、アベンジャーズは本来壮大でよりファンターな作品である一方、今作はやはりリアリズムと疾走感を用いたポリティカルサスペンスです。
また今作は、キャップが初めて1人の人間としての正義を貫くというのが物語の中心にある為、間違いなく「キャプテン・アメリカ」の作品だと思えます。
今作を最低限楽しむ為には、少なくともアイアンマン1→キャプテンアメリカ1→(マイティ・ソー1)→アベンジャーズ1→キャプテンアメリカ2→アベンジャーズ2は見ておく事をお勧めします。

作品は冒頭から疾走感全開で、驚かされます。
アイアンマンやマイティ・ソー、ハルクなどが抜けたアベンジャーズを率いるのはキャップ。
新たにチームに加わったスカーレット・
ウィッチや盟友ファルコンらと、ヒドラの残党クロスボーンズらを追いかける所から始まります。
しかしそこで悲劇が...
戦闘中にビルが崩壊。多くの市民の尊い命が奪われてしまいます。
世論から彼らスーパーヒーローへ圧力がかかる中、アベンジャーズの活動を国連の監視下におき、承認が下りた時のみ正義を執行できるようにする「ソコヴィア協定」が締結されることになります。
その締結式の真っ只中、キャップの旧友であり前作でヒドラに操られていた「ウィンターソルジャー」ことバッキーによると思われる大規模なテロが発生してしまい...

今作ではヒーロー達が、シビルウォー...つまりはアメリカ南北戦争のごとく二つのグループに分かれてしまいます。
ざっくり分類するとヒーローの規制反対組と規制賛成組。
規制反対組に位置するのは、キャップ筆頭に、ファルコン、スカーレット・ウィッチ、ホークアイ。
そして、スケットとして連れて来られるアントマンに、自らの無実を証明したいウィンターソルジャーです。
キャップは、『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』で組織の腐敗や内部からの崩壊を経験しました。
アメリカという国の理想を背負うように、人は自らの信念に基づいて自由に行動し、その責任は自らが負うべきと考えます。
他のメンバーもそれぞれの経験、考えの元で行動。
そういえばホーク・アイが『アベンジャーズ AoU』でスカーレットウィッチに「君もアベンジャーだ」と言っていました。
こんな要素が一人一人の考えに説得力を持たせています。
また、組織による正義と、人命にとっての正義のベクトルは多くの場合で一致しないという懸念もあるのでしょう。

規制賛成派に位置するのは、アイアンマンを筆頭に、ブラック・ウィドウ、ウォーマシン、ヴィジョン。
更には待ちに待ったシリーズ初参戦のスパイダーマンに、テロによってワカンダ王国の国王である父を失つまたブラック・パンサーがウィンターソルジャーへの復讐の為に参戦します。
『アベンジャーズ』で宇宙人の存在に焦り、対抗すべく人工知能を開発した結果、人類を危機に陥し入れ多くの命を失わせてしまった責任から、この協定こそが落とし所だと考えるアイアンマン。
協定を完全ではないと認めつつも、今は一度引くべきタイミングであると説得するブラック・ウィドウ。
彼らは、ヒーローにも間違いがあるからこそ、圧倒的力には「ある程度の」規制が必要と考えます。
それゆえ、ウィンターソルジャーを盲信するキャップに危うさを感じ、立ち止まらせる為に戦う事に。

この対立はどちらにも正があり、決して誰もが納得する解はありません。
スーパーヒーローの相対化。圧倒的力を持つ存在へ規制が必要か否か...
これは奇しくも先日公開されたDCエクステンデット・ユニバースの『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で扱われたテーマと重なります。
あちらでは、投げやりな「解決した風」でなかった事にして収束させたのに対し、
こちらは「復讐の連鎖」というピースを取り入れる事で、解のない不条理さ、収束できなさを提示します。
その中で微かな、微かな希望が中に込められた、なんとも絶妙なバランスになっています。

こんな混沌としたテーマを扱っている一方で、決して重々しくならないのがMCUの偉大さです。
複雑なテーマだからこそ、ストーリーはよりシンプルに、展開は疾走感を持って、ヒーローとしてカッコよく見せるシーンはちゃんとカッコよく。
約150分の上映時間。
矢継ぎ早に起こる出来事、登場していくキャラクターに、一切飽きる事がありませんでした。
特記すべきは、2/3辺りで訪れるヒーロー大合戦。
内戦のぶつかり合いを描いているはずなのに、ワクワクが止まりません。
「⚪︎⚪︎と××の戦いを見てみたい...」
そんな願望を叶えるごとく、各ヒーローの格好良さを前面に押し出した戦いを見せてくれます。

本気で殺そうとしている訳ではないからこそ可能な、夢のようなシーンでした。
最後の戦いのトーンを見て明らかに分かるように、いくらでも作品をシリアスに出来るものの、決してやりすぎない。
マーベル作品の「アメコミ映画」へのスタンスに脱帽です。

また、過去のマーベル作品では大なり小なり物語として気になる穴が必ずありましたが、今作は一切気になりませんでした。
ルッソ兄弟監督が「より壮大なファンタジーにする」と語っている次作の『アベンジャーズ インフィニティウォー』が楽しみで仕方がありません。
まさか、ここに来てより一段とシリーズが楽しみになるとは...

徹夜してでもシリーズ過去作を全部観て、
是非劇場に足を運んで下さい!!






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  1. 2016/05/09(月) 23:15:46|
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