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75『サバイバル・ファミリー』教訓エンターテイメント!?

やっぱり家族って...

矢口監督最新作は教訓エンターテイメント映画!
『サバイバルファミリー』



~あらすじ~
鈴木家は、父・義之(小日向文世)、母・光恵(深津絵里)、息子の賢司(泉澤祐希)、娘の結衣(葵わかな)の4人家族。ある朝、目を覚ますと突然全ての電化製品が停止しており、鈴木家だけでなく近所中で同じことが起きていた。さらに電車も車もガスも水道も止まってしまい、家族全員途方に暮れる。そこで義之は、東京から出ようと決断し……。(シネマトゥデイ引用)






☆☆☆☆☆☆☆(75/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
ただのハートフルコメディじゃないから!!
という事は言っとかないとと思いまして...

『ウォーターボーイズ』や『WOOD JOB』、『スウィングガールズ』の矢口監督最新作。
中でも『WOOD JOB』は林業の現実を捉えながらコメディ色を強めた傑作でした。
そんな監督のフィルモグラフィーや、今作のポスターや予告から、コメディ色の強いライトな作品だと予想しがちですが、今作は決してそんな作品ではありません。
そのせいか、「思ってたのと違う!」という低評価が多い気が...
これまでの作品も、実はシビアなテーマが内包していたのですが、今作はよりシビアな面が前に出てくる見応えのある秀作です!

冒頭から、家族の描写がとにかく生々しく、苦笑いの連続です。
父・義之(小日向文世)、母・光恵(深津絵里)、息子の賢司(泉澤祐希)、娘の結衣(葵わかな)の都内に住む4人家族の日常。
描かれるのは普通の日常ですが、見ているこちらはこの作品の行く末を知っている為に、電気への依存が気になって仕方ありません。
ここでの、娘の両親への態度、思春期息子の両親との距離感、兄弟の会話、夫婦感の諦めた空気、全てがリアルで...とても苦い...
この生々しくも興味をそそる冒頭だけで、面白い映画の予感がプンプンです。

もし朝起きると、電気製品が全く使えなくなっていたら...
電気が通っていないだけでなく、車や携帯電話、時計など、バッテリーや電池を必要とする物が全てストップ。
そして驚くべき...というより考えた事がなかっただけですが、影響は電気を使って供給や生成している、ガスや水道といったその他のインフラにまで...
特にぞっとしたのが、情報を知る手段が皆無である事。
そんな改めて気がつく恐ろしさを、立て続けに痛感させられます。

当初は楽観視していた家族ですが、一週間、二週間と続くにつれて、食料も尽きかけ、東京脱出を決心します。
どこまで行けば電気があるのか...
という情報が皆無の中で、母の実家九州に向けた、サバイバル旅が始まります。
この情報が皆無というのが体感映画としての肝。
どうしてこの状態に...というのは、最後までわからなくても全然問題ない類の映画です。

ここからの都会っ子達が遭遇する教訓めいた悲劇や助け合い、インフレして行く過酷さががとにかく面白い。
現実はもっと過酷...というのは勿論そうなのですが、生々しさをあえて排除した中でも、ギリギリエンターテイメントのラインを保つ範囲で結構攻めてきます。

サバイバルに加えて、今作は家族再建こ物語でもあります。
特に小日向文世演じる父にピントが多く当たります。
普段は文句だけは一人前な父が「俺に任せろ!」なんて言ってはみるのですが、取る行動全て空回り。
最初はニヤニヤ出来るのですが、徐々に笑えなく...もうやめてあげて...
いざとなったら頼れる息子と娘、更にはハイスペックファミリーの登場で、目も当てられません...
そんな父が!!
吹っ切れた結果、避難の為ではなく、家族の為に行動を始め、更にはその変化故の「悲劇」が家族を一つにしていくのだから、涙なしでは見られません!
最終的には人類史が何故家族を形成したのかという、根元まで突いてくるのだから恐れ入ります。
現代社会では、そら家族は疎遠になるわなと...

一方で、エンターテイメントとしての枠組みを守るがあまり、事態が進行するに連れて、だんだん説得力が欠いてきます。
現実はもっと過酷というのは仕方ない。
しかし、「彼らが着くと事態が動き出す」「死人が出ない」というのは、脚本と演出で何とかできたのではと、非常に勿体無い...

しかし、教訓エンターテイメントとして、大満足の映画です。
是非劇場で体感していただきたい!

しかし、自転車って大事だな...







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  1. 2017/02/23(木) 00:26:51|
  2. 2017年公開映画
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