シネマ・ジャンプストリート 映画のブログ

劇場公開映画を中心にレビュー 映画の良さと個人的感想を。

2017年 上半期映画ベスト10選

上半期に見た映画の振り返りとして、超個人的ベスト10を考えてみました。

2017年上半期公開映画は30本鑑賞。

500本近く劇場公開されている中で、見れたのこんだけかよ。
まじかよ。







早速、上半期ベスト10!

(作品名にレビューのリンク有)

第10位 『22年目の告白 私が殺人犯です』
韓国映画『殺人の告白』リメイク。
日本である事を存分に活用した時代背景と、それによって生まれたドラマが圧巻!
サイコサスペンスとして見どころも多く、完成度は元ネタの韓国映画以上。

第9位『3月のライオン 前編』『3月のライオン 後編』
またまた邦画。こちらは前後編セットで。
対局シーンを中心に据えた、見応え充分な青春将棋映画であった前編。
ショートストーリーの繋がりで、最終的にはエモーションが最高に高まる零の成長を描いた後編。
未完結の漫画を、よくここまでまとめあげたなと。

第8位『マリアンヌ』
上半期で最も過小評価と感じている作品。
ブラピの抑えきれない愛情が最高にロマンチック。
近年のプラピ作品で個人的には1番。

第7位『ドクター・ストレンジ』
絶対性のあった認識や価値観。それが視覚的に覆されるストレンジの体感を、そのまんま追体験。
びっくり映像に留まらず、ストーリー上のテーマとリンクしているから最高に高揚する!
手軽さ含めて、かなり好きだなー

第6位『ハクソー・リッジ』
最直近に鑑賞。
戦争の圧倒的な不条理さを描きながらも、でも信じていたい正しさを描く。
人命救助こそが最も称えられるべき行為!
ぐうの音も出ないよ。凄いよメルギブソン。


第5位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
ベスト5最初の1作はこれ。もう本当最高だよGotGシリーズ。
子ネタがキャラクターを掘り下げ、ストリート上も必然性を帯びていく。
爆笑に次ぐ高揚に次ぐ、号泣。
スペースオペラにこれ以上何を求めるのさ。

第4位『LION ライオン 25年目のただいま』
「事実は小説より奇なり。」
この言葉の為にあるような実話。
奇跡が救い、奇跡が苦しめ、そして奇跡が救う。
悩み続けた自分という人間のありかを、文字通り手に入れる展開に、涙で目がもげた。


第3位『メッセージ』
最も注目すべき監督、鬼才天才ドゥニ・ヴィルヌーヴ!
点と点を見事なまでに回収しながら、この手の普通の映画とは全く逆のベクトルの人生賛歌。
映画だからこそ、SFだからこそ可能にする語り方があまりに感動的で、提示される哲学にもう大納得!!
そうなんだよ、愛おしいんだよ。

第2位『ラ・ラ・ランド』
至極の120分。
ロマンチックな音楽と映像、そしてチャーミングな二人を見事なまでにトータルコーディネートした脚本と演出。
「おとぎ話のような、おとぎ話ではない、おとぎ話」が、愛おしい。愛おしい。愛おしい。

第1位『レゴバットマン ザ・ムービー』
一位はまさかの「レゴ」!
ただ、「レゴでやりました、凄いでしょ」じゃない。
バットマンを笑い飛ばしながらも、
どんなバットマンシリーズよりもバットマン論に向き合い、
レゴだからこそ実現出来る解を提示した、最高のバットマンの映画になっています!
こんなバットマンが見たかったんだ....




という事で2017上半期ベスト如何でしたでしょうか?

上位3作品は頭一つ抜けて、年間ベストクラス。
9位以下は、お嬢さん、帝一の國、サバイバルファミリー、キングコング、たかが世界の終わりと悩みました...


以下、見逃した映画。
マンチェスター・バイ・シーも、沈黙も、T2も、ローガンも、20センチュリー・ウーマンも、スウィート17モンスターも、トニ・エルドマンも、セールスマンも、夜は短し歩けよ乙女も、ルーの歌も、愚行録も、コクソンも....

ナンテコッタ。


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  1. 2017/07/07(金) 00:11:09|
  2. ベスト選
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2017年7月注目映画

2017年上半期も終わり...

「レンタルで見る」のストックがたまる一方。
そして気温も上がる一方。

暑い、暑すぎる。


モチベーションをあげるために、久々にこの記事書きます!

2017年7月 注目映画
(超個人的嗜好)

☆何としても観る映画
・『ジョン・ウィック:チャプター2』(7/7~)
今月、最も楽しみな映画。ちなみに前作『ジョン・ウィック』の感想はこちら。
「舐めてた男が実は殺人マシーン」物(ギンティ小林氏命名)で、段違いにスタイリッシュだった前作。犬を殺すという最短距離でブチ切れさせる手腕が流石だった。
監督も前作に続きチャド・スタエルスキー。本国での評判は上々だし、今作もどんなガンフーも披露してくれるのか、楽しみ。


・『メアリと魔女の花』(7/8~)
脱ピクサー後、一作目となる米林監督の最新作は王道ファンタジー。
『借りぐらしのアリエッティ』や『思い出のマーニー』では思うような反応を得られなかったが、自ら立ち上げたスタジオボノックでは果たして。
ジブリの「実は難解で捻くれた所」を無くした感じになるのかな?と予想。
日本アニメの今後を占う意味でも、これは見なければ!


・『銀魂』(7/14~)
大人気漫画の実写化。個人的にも大好きな映画。
だがしかし...不安!!!
あのシュールで壮大な世界観は、実写と相性が良くないように感じるが...果たして。
安いアニメ感が全快な実写化だけは避けていただきたい。
豪華キャストの熱演×「勇者ヨシヒコ」シリーズの福田監督の手腕に期待!


・『カーズ クロスロード』(7/15~)
大人気シリーズ3作目。
今回の映画は、ベテランの挫折&ワンスアゲイン物語。
大好物な物語設定はもちろん、マックイーンにまた会える事が楽しみ!!
しかし、今月は男の子な作品が多いな...


☆可能な限り観る映画
・『ライフ』(7/8~)
筋肉と脳でできた生命体?なんだこの予告、面白すぎる。
ジェイク・ギレンホール主演のSFホラー?
これは完全に怖いもの観たさ。出来れば観たい。

・『パワー・レンジャー』(7/15~)
出た。また男の子な映画。
日本産ヒーロー戦隊物が、ハリウッドで作られるとどうなるのか...
パシフィック・リムのようなムーブメントは起こるのか...
楽しみだ。

・『アリーキャット』(7/15~)
『捨てがたき日々』で高評価を得た榊英雄監督が、窪塚洋介、Dragon Ashの降谷建志とタッグを組んだ、人生再起バディ映画。
良作の匂いが漂う、今月最も注目の邦画。
どんなハーモニーを奏でてくれるのか。

・『ビニー/信じる男』(7/21~)
『セッション』のマイルズ・テラー主演。
首の骨折という瀕死の重傷を負ったボクサーが、再びチャンピオンを目指した実話ベースの話。
首...まじかよ...

・『ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密』(7/28~)
あのマクドナルド帝国を築いた男を、マイケル・キートンが演じる。
これは見たい。興味津々。
しかし、近くではやっていない。どうする...


☆時間&評判次第
・『ハートストーン』(7/15~)
アイルランド発の秀作青春映画。
・『世界は今日から君のもの』(7/15~)
門脇麦主演。引きこもりから羽ばたけるか...
・『彼女の人生は間違いじゃない』(7/15~)
震災後にデリヘル嬢へ...かなりリスキーな題材だが果たして。
・『心が叫びたがってるんだ。』(7/22~)
人気アニメーションの実写化。原作は未鑑賞だし、そこまで。
・『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(7/28~)
我らがトムクルーズ最新作も低評価。『ミイラ再生』のリブートであり、ダーク・ユニバース構想!?の一作目。
・『君の膵臓をたべたい』(7/29~)
住野よるの同名小説を実写化。みたいけども、キラキラした作風の月川翔監督か...
・『東京喰種』(7/29~)
大人気漫画の実写映画化。原作未読も、少し気になってます。


今月は、必見の映画は少な目。。。
この映画おすすめ!!ていうのがあれば、教えてください!!


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  1. 2017/07/03(月) 22:06:58|
  2. 観る映画・観ない映画
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  4. | コメント:0

85『ハクソー・リッジ』グゥの音も出ない正しさ

メル・ギブソン監督最新作は、戦争映画の新たな鉄板!

『ハクソー・リッジ』



~あらすじ~
第2次世界大戦中、デズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)は、人を殺してはいけないという信念を持ち、軍隊に入ってもその意思を変えようとしなかった。彼は、人の命を奪うことを禁ずる宗教の教えを守ろうとするが、最終的に軍法会議にかけられる。その後、妻(テリーサ・パーマー)と父(ヒューゴ・ウィーヴィング)の尽力により、デズモンドは武器の携行なしに戦場に向かうことを許可され……。
(シネマトゥデイ引用)







☆☆☆☆☆☆☆☆(85/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)

メルギブソン監督の最新作!

あの『アポカリプト』以来、約10年ぶりに映画監督として帰ってきました。
おかえり、メルギブ。
世界中の映画ファンの願いは、もっともっとメルギブ監督作品を見たいはず...
変な問題はもう起こさないでおくれ...

問題児でありながら、超優等生な映画人の最新作。
第二次世界大戦で最大の難戦場とも言われる沖縄前田高知での壮絶な激闘において、狂ったように誰一人殺さず救い続けた衛生兵の実話の物語です。


この映画は、後半の壮絶な戦争シーンが取りざたされていますが、前半部の丁寧に積み重ねていくドラマパートがあってこそ。

「汝、殺すべからず」
これ自体は当然の事だが、戦争を始めとするあらゆる不条理の前では、この考えは以外と脆い。
狂気と呼べるレベルまで頑なに守り続けていく信念、そしてその強さを創り出す源の信仰。
デズモンドはいかにその境地に辿り着いたのかのエピソードから始まり、
「人を殺さない」信念とは正反対であるはずの軍隊に、何故自らの入隊したのか...
伴侶となる女性との出会いや、両親が抱える戦争への闇など、戦場シーンがあるなんて事を忘れるほど、丁寧なドラマが進行していきます。


この段階では「戯言」、「綺麗事」であった彼の信念ですが、
中盤の『フルメタル・ジャケット』ばりな軍事訓練で、周りにいびられ、軍曹にこっ酷く怒られようが、決して銃を「持ちすらしない」彼の執拗さに、見ている我々も「戦争に行くのにどうかしている...」、彼が間違っていると思わざる得なくなってしまいます。
軍の統率も取れなくなるし、上官としてはたまったもんじゃないですよね。
(ここで生まれる視点が、最終的に溜飲が下がるのに効いてくるのだから...凄すぎる!)

銃すら持たない彼は、当然軍から排除されそうになる訳ですが...
父子の物語として、クライマックス級に熱くなる展開。
進むべきでない道だろうが、覚悟を受け入れ、背中を押す事が、最大の愛情だったりする。



そして、後半はいざ戦場へ。
断崖絶壁ハクソー・リッジを登った直後、急に開始のゴングが鳴ったかのように飛び込んできた映像が、本当きつかった...
「さあ、ここから先は、ただの殺し合いだぞ」と。

高地で行われる戦闘という事もあり、戦車も使えず、軍の統率もとりにくく、敵味方入り乱れた乱戦になっていきます。
前半で丁寧に描写された仲間が、上官が、残酷に破壊されていく様子が余りに強烈...
下半身が爆破されて助けを求める人なんかを見ると、父親が出兵前に言っていた「簡単に死ねると思うなよ」という言葉が脳裏に浮かびます。
そんな戦争の中で、多少の装備の意味のなさを痛感するのが、銃弾がヘルメットを貫通して脳天を撃ち抜くシーン。
聞いた事がないような「キーン」という響く音が印象的で、それは最後まで頭から離れません。


そんな人を殺す行為を正当化する戦争の中で、デズモンドは驚くべき信念を体現していきます。

絶望的な状況にいる怪我人も見捨てず、ひたすら手当をして、ベース地点へと送り返す...
それはまるで狂気に満ちたように。
あまりに命が消費される現実を前に、無力感から一度は信念が揺らぎますが、助けを呼ぶ声が彼の信念を盛り立て、そして奇跡を起こし始めます。
どんな映画もそうだが、人が英雄たり得る瞬間は、敵を殺す行為ではなく、人命を救う行為のみ。
そんな圧倒的な正しさを、圧倒的な説得力を持って描かれるのだから、ぐうの音も出ません。



今回、多くの残酷描写に関わらず、PG-12に留めた映倫の仕事は、本当称賛に値します。
中高生こそ、何かを感じ、トラウマとするべき、そんな映画です。

アラサーの私も考えざるえない物が多くありました。
一見するの正しく見える世論や周囲の声。
いくら甘いと言われようが、綺麗事こそが理想で、それを主張する勇気が必要なのかもしれません。
攻撃されそうだから攻撃する?
そんな戦争の論理冗談じゃない。
今の情勢に対しての、見事なカウンターパンチだと感じました。

また、宗教がもたらす強さ、あやうさも非常に考えさせられました。
最も尊い行為に対して、強い助けとなり得る宗教も、捨てたもんじゃない。
しかし一方で、一方通行の正義に対しても強さを与えてしまう...
複雑ですよね。



戦争の圧倒的な不条理さを描きながらも、でも信じていたい正しさを描く。
戦争映画の新たな鉄板を、是非劇場で!!




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  1. 2017/07/01(土) 16:56:05|
  2. 2017年公開映画
  3. | トラックバック:11
  4. | コメント:2

70『キング・アーサー』you created me

ガイ・リッチーの最新作は新感覚な伝説映画!

『キング・アーサー



~あらすじ~
王の息子として生まれ、その跡を継ぐ者とされていたアーサー(チャーリー・ハナム)。だが、暴君ヴォーティガン(ジュード・ロウ)によって父と母を殺され、スラム街へと追いやられてしまう。過酷な環境の中、アーサーは生き抜く知恵を身に付け、肉体を鍛える。やがて、無双の力をもたらすとされる聖剣エクスカリバーを手にする。仲間たちと共に圧政を敷くヴォーティガンを倒し、王座に就こうとするアーサーだったが……。
(シネマトゥデイ引用)





☆☆☆☆☆☆☆(70/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』や『シャーロック・ホームズ』シリーズ、『コードネーム U.N.C.L.E』のガイ・リッチー最新作は、全六部作構想!?のアーサー王物語第一作目にして、超大胆解釈なアーサー王誕生譚。
主演のアーサーを『パシフィック・リム』のチャーリー・ハナム、アーサーの両親を残虐した暴君にジュード・ロウ、後の円卓の騎士をアストリッド・ベルジュ=フリスベやジャイモン・フンスーらが演じます。

アーサー王伝説といえば『エクスカリバー(1981年ジョン・ブアマン)』や『トゥルーナイト(1995年ジェリー・ザッカー)』、『キング・アーサー(2004年アントアン・フークア)』を始めとする数々の映画や、オペラに舞台と幾多の作品で題材とされた中世ヨーロッパの騎士道物語。
そんな使い古された!?伝説の物語を、緻密な脚本を独特なハイテンポに乗せてお届けする、スタイリッシュなストーリーテリングが武器のガイ・リッチーが監督。
という事で興味津々で見に行ったのですが、やはり独特の感覚に覆われる映画になっていました。


スラムのガキから王になれ!
とはいっても、後のアーサー王となる少年は王の息子。
しかし、叔父ヴォーティガンのクーデターにより、両親は殺され、自らはスラムの街に潜みながら暮らす事となります。
何も力の持たないスラムのガキが、そこで鍛え上げられ、自らの力で成り上り、街で一目置かれる存在へと成長していくのですが、この成長シーケンスが最高に気持ち良い!
こっちを置いてっちゃうくらいの小気味良い大胆演出と、それなのに挟み込まれる無駄な会話/場面というのっけからガイ・リッチー節が全開です。
さらに、これでもかとケレン味を乗せたアクションと共に展開する物語。
伝説の剣エクスカリバーを抜き、自らの力を解放させる修行の末に、大ボスと敵対していくという、絵に描いたよな王道な神話的内容なんだけど、それに前述のガイ・リッチー節が乗っかるのだから、新感覚!!

大人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』風な美術も、作品に心地よいスペクタクル感も上乗せします。
また、基本的に抜けが良い映画なのですが、ここぞのキャラクターや生物の癖がすごい。
グロテスクなのかすらもわからない謎の海中生物や、30メートル超の巨大象などが、突如インパクトを残してきます。
そしてこの映画に欠かせないのが、ジェード・ロウが喜々悠々と演じる暴君ヴォーティガンの変態っぷり。
泣いてるのか笑ってるのかわからない表情で狂っていくジェード・ロウ、最高です。

ただ、全面的に最高かと聞かれれば、決してそんな事はありません。
特にアクションの見にくさ。
覚醒した瞬間の無双っぷりなんかは最高なんですが、事態がインフレしていくにつれて、アクション中に何が起こってるのかわからなくなります。
展開の早さも、やはり食い合わせが悪い所もあり、結構置いてけぼりにされちゃいました。

とはいえ、映画館で観る価値は十分。
全六部の意欲的大作の第1作、観ないわけにはいかないでしょう!

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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2017/06/27(火) 18:56:04|
  2. 2017年公開映画
  3. | トラックバック:6
  4. | コメント:0

70『パトリオット・デイ』憎しみと戦える武器は愛

実際のテロ事件をベースにした、群像サスペンス。

『パトリオット・デイ


~あらすじ~
2013年4月15日。アメリカ独立戦争開戦を記念して毎年開催されるボストンマラソンで、ギャラリーの歓声を受けながら多くのランナーが疾走していた。そしてすさまじい爆発音がとどろき、煙が吹き上がる。街がパニックに包まれる中、FBIは爆発をテロと断定。ボストン警察のトミー(マーク・ウォールバーグ)は、捜査の指揮を執る捜査官リック(ケヴィン・ベーコン)らFBIとぶつかり合いながらも共に犯人を追う。やがて、黒い帽子の男と白い帽子の男の存在が捜査線上に浮かび……。
(シネマトゥデイ引用)








☆☆☆☆☆☆☆(70/100)
以下 レビュー(核心のネタバレなし)
2013年に実際に発生したボストンマラソンゴール地点での爆破テロとその後の追跡劇を描く群像サスペンス。
監督は、『ローン・サバイバー』や『バーニング・オーシャン』など近年、臨場感ある映像に定評のあるピーター・バーグ!!
主演は、『ローン・サバイバー』でもタッグを組んだマーク・ウォールバーグ。
ケヴィン・ベーコンやジョン・グッドマン、JKシモンズなど、中々通好みな面々が脇を固めます。


今も尚、生々しく記憶されるテロ事件。
事件自体の記憶はまだ新しく、その後の逃走劇の顛末も、検索するとすぐに出てきます。
そんな時期尚早とも思われるボストンでの事件を扱った今作。
随所に本物の映像も挿入しながら、ゴール地点のあまりに悲惨な光景や、平和な街が戦場と化す恐ろしさなど、日常に潜むテロの恐怖を突きつけてきます。
しかし実録物として、リアリズムに徹底している訳ではありません。
実はこの映画、基本的には事件の当事者役が多く登場するのですが、主人公の警察官トミーは実在しない人物です。
彼を映画の中心として組み立てた脚本と、ピーターバークの巧みな演出により、随所に事件の強烈な印象を残しつつも、結末有りの事件に対して劇映画として臨場感を持たせた、完璧なバランスの映画になっています。


また今作は、非常に多彩な人物が登場、彼らが次第にテロと逃亡劇で交差していく群像劇になっています。
トミーの同僚や上司、家族、州知事にFBI、事件の被害者に、逃亡劇に巻き込まれた者たち、そしてテロリスト...
彼ら一人一人の過去を語るなどという野暮な事は決してしません。
事件の数時間前から始まる物語、その日を体感するかのように決して時間は立ち止まらず、何がおきて、誰がどう行動したかだけで、あらゆる人物の背景を語りきります。
途方もない数の人物を扱っているにも関わらず、最後は多くの人物に(犯人にさえも...)共感、まんまとしてやられました。

中でも印象的なのが、ボストン市民一人一人の物語。
一人に割く時間は短いはずなのに、彼らが憎しみによる悲劇を、愛で乗り越えようとする姿に、涙が止まりませんでした。
愛は憎しみじゃ砕けないし、憎しみと戦えるのは愛しかない。


ドラマで感情を揺さぶられた分、「捜査」や「逃亡劇」が逆に間延びを感じてしまいましたが...

群像実録サスペンスとして、教科書に載せても良いくらい、素晴らしく整備された映画です!
ぜひ、劇場で!





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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2017/06/19(月) 23:12:41|
  2. 2017年公開映画
  3. | トラックバック:10
  4. | コメント:0
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